月を見上げ恋しがるは
己の時をはかる術故

良きことも悪しきことも
穏やかで闇にある光はすべてを告げる

己の真の姿ですら浮き上がらせる

明日を押し計りて
いかに生きんと欲す

その月の下にいるだろう君もまた
月を見上げ私を想ってくれるだろうか



月を見上げ恋しがるは
故郷で見たあの月と同じ故

笑ったことも泣いたことも
朧で暖かな光は全てを見ている

逃げんとする己の姿すら隠せるわけもなく

私を突きつける鏡である

今宵の月に想いを託そう
貴方の喜ぶその笑顔のためだけに





−朧月夜−