(工事作業の遠景。)













 (水中に怪人。)







 (水中からの風景。)







 (水面に出る。)









 怪人:ギョロロォ〜、ギョルルゥ〜。
 (怪人の手が枝葉をつかみ。)






 (払いのける。)(前方に作業員二名。怪人が駆け出す。)







 (カメラは左右にブレながら近づき、作業員が気付く。)







 







 (客が「ポエム」より出る。)
 虚仮太:ありがとうございましたー。






 虚仮太:ふう〜。久しぶりに客が来ると肩がこるな。
 マスター:なあ虚仮太。
 虚仮太:はい?
 マスター:この間から気になってたんだが、その腰に巻いてる、だっせーベルトは何だ。
 虚仮太:あ、これっすか。変身ベルトですよ。



 マスター:えっ!お前って仮面ライダーなの。
 虚仮太:そうっすね〜。
 マスター:ショッカーに改造手術されたの。
 虚仮太:そんなもんっすかね〜。
 マスター:懐かしいな〜。いいなあ〜。なあ、ちょっと変身してくれよ。
 虚仮太:え〜〜。恥ずかしいんですけど。
 マスター:頼む。一回だけでいいから。

 虚仮太:しょうがないな〜、一回だけですよ。恥ずかしいから向こうむいてて下さい。
 マスター:うん!
 虚仮太:仮面ライダーダブルピース。とおっ!
 (ジャンプ。)




 マスター:スゲー!カッコイイー!
 (眺め回したり、触ったり、写メ撮ったり。)
 マスター:う〜む。そうだ!ちょっとベルト着けさせてよ。
 虚仮太:いいっすよ。




 マスター:うへへ、悪いね。変身ポーズはどうすんの。
 虚仮太:こうです。






 マスター:おのれぇ、ショッカーめ。貴様等の好きにはさせん!仮面・・・ライダーッダブルピースッ!とお!!
 (一連の変身ポーズ。)






 マスター:どお。どっか変わった?
 虚仮太:う〜ん。あっ!!






 虚仮太:二重になってる!!







 マスター:なあ、これ譲ってくんねえかな。
 虚仮太:ダメッスよ。今度質屋に持ってくんすっから。
 朋子:おはようございまーす。





 マスター:朋ちゃん、おはよー。
 朋子:二人で何を話してるんです。
 虚仮太:ヒーローは意外と身近にいるって話だよ。
 朋子:ふ〜ん。
 虚仮太:ん?何だそれ。安売りのチラシか?



 朋子:ジャ〜ン!虚仮太さんに仕事見つけてきました〜。







 虚仮太:仕事?俺はこれでも人一倍労働にはこだわりが強いんだぜ。なになに腕に覚えのある荒くれ者大募集。自給千五百円・・・。
       千五百円!!こっこっこっここの五倍もあるじゃねえか!おっといけねえ忘れ物。
       (ベルトを手に取る。)





 虚仮太:よっしゃ行くぜ、オラー!!
 朋子:おー!!
 マスター:うふふ・・・。





 マスター:ねえ朋ちゃん。俺二重になったんだけど、どう?







 







 (大自然。)







 虚仮太:ぜーぜー。







 虚仮太:おい!本当にこの先にあるんだろうな、遠いぞ。
 朋子:仕方ないでしょ。現地採用なんだから。
 虚仮太:つうか、何で着いて来てんだよ。保護者か!
 (朋子、振り返る。)




 朋子:夏休みに田舎に帰っちゃいけないんですか。
 虚仮太:え?
 朋子:それにどうも虚仮太さんって、信用できないんですよね〜。面接せずに逃げちゃいそうで。





 虚仮太:ばっ馬鹿。俺は社会人だぞ。そんなことやったことねえよ。
 朋子:本当にぃ〜〜?
 虚仮太:う〜ん。三回ぐらいはあったかも・・・。
 朋子:三回?
 虚仮太:・・・いつもです。



 朋子:ほ〜ら、やっぱりねぇ〜。
 虚仮太:・・・畜生!畜生!
 朋子:早くしないと面接に遅れますよ。アハハハハ・・・。
 (朋子、向き直って前に進もうとして。)




 (足を踏み外してしまう。)







 朋子:あっ!







 虚仮太:朋子っ!
 






 (虚仮太、朋子をかばって坂を転がりながら下っていく。)









 虚仮太:・・・イテテ。







 虚仮太:痛えな畜生。はっ!
 (慌てて離れる。)






 朋子:・・・・・。







 虚仮太:・・・・・。
 (木漏れ日と鳥の鳴き声。)








 (二人に向けて猟銃をかまえる老人。)







 (銃声。)
 虚仮太:ハッ!






 虚仮太:ヒィーーッ。







 森内 太平(もりうち たへい):こげなとこで乳繰り合いおって、この罰当たり共が。脳味噌ぶちまけちゃる!







 朋子:おじいちゃん!?







 (銃を下げる。)
 太平:ん?朋子か。
 







 太平:いやー、申し訳ない。もう少しで、孫の命の恩人を手にかけるとこじゃった。







 虚仮太:まあ別に気にしてませんから。
 朋子:もうそそっかしいんだから。どんなダメ人間でも殺せば殺人なのよ。
 虚仮太:そうですよ。





 太平:すまん。このとおりです。
 虚仮太:いいんですって。困ったなあ。
 太平:ところで虚仮太君じゃったかな。こんな山奥に何しにこられた。山菜取りでもなさそうじゃし。まさか朋子の婚約者?
 朋子:やめてよおじいちゃん。知り合いってだけでも嫌なのよ。田舎帰るついでにちゃんと仕事するかどうか
     着いて来てるだけ。
 太平:仕事?


 虚仮太:あ、そうだ。仕事だった。で、何の仕事だっけ?
 朋子:建設現場での作業です!
 虚仮太:何を作るんだったかね。
 朋子:ダムよ、ダーム。
 虚仮太:会社の名前知らねえや。
 朋子:山根建設!もうちょっと真面目に取り組んでくれません。


 虚仮太:でもな〜、こんな山奥で重労働させられて、それで千五百円は安くねえ〜。おかしくね〜。
 朋子:自分で行くって言ったんでしょ。
 虚仮太:そん時はポエムの五倍もあるんで思わず興奮しちまったけどな。冷静に考えればやっぱ割りにあわねえよ。
 朋子:いまさらそんな事言ってどうすんの。ちゃんと働きなさい!
 虚仮太:嫌だよ〜。帰りたいよ〜。
 朋子:このクズいい加減にしろ!
 

 虚仮太:危ねえ!いきなり殴りかかりやがって。
 朋子:死ねえ、このカス野郎!
 虚仮太:ひぃ!ひぃ!
 太平:朋子!




 朋子:はいっ!







 太平:朋子、ワシに着いて来い。
 朋子:う、うん。
 太平:それに・・・。
 (太平、帽子をかぶる。)




 太平:虚仮太君、あんたにも用がある。
 






 (川原。手前に太平。後ろに虚仮太、朋子。)







 虚仮太:おい、待ちくたびれたぞ。いつまで待たせんだ。
 朋子:まだ10分も経ってないでしょ。
 虚仮太:悪うござんした。
 子供達:おじいちゃ〜ん!!
 虚仮太:ん?



 (虚仮太達の脇を子供三人組が横切り、太平の元へ。)
 太平:よう来たの。待っとたぞ。
 実:おじいちゃん、今日も色々教えてよ。
 太平:ようし、任せとけ。
 子供達:わーい!











 虚仮太:クソ暑いのに、ガキは元気でうらやましいぜ。







 虚仮太:ガキは元気か・・・。
 (回想シーンへ移る。虚仮太のアップから空へ行き、カメラを下に戻して次のコマへ。)
 





 (公園。児童が戯れている。)









 虚仮太:・・・・・。
 和美:ハイ。
 虚仮太:あっ。





 和美:どうしたの、怖い顔しちゃって。
 虚仮太:い、いや。ありがとう。






 和美:ねえ、子供って元気でうらやましいわね。
 虚仮太:・・・そうだな。
 和美:どうしたの、悩み事?
 虚仮太:・・・和美。
 和美:なあに。
 虚仮太:アマゾンに行くのは中止してくれ。
 和美:・・・・・。

 虚仮太:俺が代わりに行く。和美は残るんだ。
 和美:・・・どうして。
 虚仮太:平博士達は何の危険も無いただの調査だって言ってるが、俺はどうも嫌な予感がして堪らないんだ。
       ここ最近は体調も良いみたいだけど、アマゾンの過酷な環境じゃ、いつ悪くなるとも限らない。それに、俺は・・・・・。
 和美:虚仮太の夢って、科学を通して、みんなが幸せに暮らせる社会を作るってことだったよね。研究所の仕事も決まって、
     これから一番大切な時期でしょ。虚仮太にはその夢に向かってって欲しいな。悪い予感なんて
     気のせいだよ。私は大丈夫。お父さんと一緒にちゃんと帰って来れるから。

 虚仮太・和美:・・・・・・・。
 (沈黙。ジュースとか飲んだり。)
 (和美、ベンチから立ち上がる。)





 和美:ねえ、子供が元気なの羨ましがってばかりじゃダメだよ。バス停までどっちが速いか競争しよ。ヨーイ、ドン!
 (和美駆け出して行き、画面から消える。)






 和美:負けたら、お昼ご馳走するのよー。







 虚仮太:ちょい待てよ。(キムタク風。)
 






 (虚仮太、寝ている。)
 子供達:おじちゃーん。
 虚仮太:ん?
 子供達:おじちゃーん、おじちゃーん!
 虚仮太:おじちゃん?誰のことだ。



 朋子:虚仮太さーん。この子達、聞きたいことがあるんですって。
 実(左から二番目):おじちゃん。
 虚仮太:バカヤロー!俺はまだ二十七歳だ。
 実:水切り出来る?俺等、二、三回しか跳ねねえんだ。




 虚仮太:水切りってのはな。選ぶ石、フォーム、腕の振り、角度、石を放つタイミング、気候、全てを判断しなきゃならねえ
       高等なスポーツだ。かつて「水切り伯爵」と呼ばれたリチャード卿は「水切りを知る者は・・・」
 実:早くやれよ。





 虚仮太:フンッ。よく見てろよ、ガキ共。







 虚仮太:これが・・・俺様の・・・。







 虚仮太:水切りじゃー!!











 虚仮太:感謝しろ。貴様等は奇跡の目撃者になる。
 (必死に足元の石を集める。)






 (そして、石を頭上に撒き上げる。)







 虚仮太:ヒョオッ!
 






 虚仮太:見える!生命の躍動が。
       聞こえる!地球の脈動が。
       感じる!宇宙の鼓動が。





 虚仮太:キエーーーッ!







 (ものすごい水しぶき。)







 虚仮太:キョエエエエエエッ!
 武昭(メガネの子供):な、なんだかスゴイけど・・・。






 武昭:全然跳ねてないよね。
 忠利:間違ってるよね。






 (虚仮太の目の前に石。)
 虚仮太:ウオオオオオ・・・。






 虚仮太:ウッワシャァー!







 一同:蹴った!













 虚仮太:あれー?
 (着地。)






 虚仮太:ぶふっ!
 






 実:エイ!
 武昭:トオ!
 忠利:ソリャ!
 (奥に血だまりの中に倒れている虚仮太。)




 (水きり。)







 実:よっしゃー、俺五回。
 武昭:僕も五回。
 実:どうした、忠利?
 忠利:僕、まだ二回しか出来ないや。才能ないのかな・・・。




 実:ん!
 忠利:え?
 実:ん!
 忠利:うん。
 (忠利、石を受け取る。)



 忠利:エイッ!







 武昭:あー!!
 忠利:やったー!!






 武昭:スゲーよ、忠利!
 忠利:ありがとう。
 実:へへへ、やるじゃねえか。
 朋子:いい子達ね。
 太平:そうだ。
 武昭:あ、いけね。こんな時間だ。
 実:マジいな。

 (子供達駆け寄る。)
 武昭:僕達、これから塾なんで帰ります。






 太平:気をつけて帰るんだぞ。
 朋子:じゃあね。
 武昭:さようなら。
 忠利:ありがとうございました。
 実:達者でな。



 全員:バイバーイ。







 朋子:このあたりで子供達を見かけるなんて珍しいわね。家族と帰省してきた、子達かしら。
 太平:朋子には言うとらんかったが、実はこの地域は再開発が進んどってのー。人口も増えとるんじゃ。
     ほれ、そこのやぶを良く見てみい。
 (虚仮太、朋子藪を払ってみる。)




 虚仮太:お台場!!








 朋子:凱旋門!!







 太平:それじゃあ虚仮太君。ワシの家で茶でも飲んでいくか。
 朋子:でも面接が・・・。
 太平:まあいいだろ、なあ。
 虚仮太:あー、じゃあそうします。




 朋子:もう!早く面接行かなきゃダメじゃないですか。
 虚仮太:いいじゃん、いいじゃん。会社は居なくなったりしねえよ。
 





 (遠景。太平、朋子、虚仮太。)











 (森内太平の家。)







 朋子:ただいまー。
 虚仮太:失礼しまーす。






 太平:どうぞ。
 虚仮太:あ、すいません。
 太平:で、虚仮太君。あの西口川を見てどう思われた。
 虚仮太:いやー、きれいな川だなって思いました。




 太平:うむ、あんたにはそう見えたじゃろう。だが、ワシから言わせてもらえれば、昔の半分も透明度は無い。
 虚仮太:は〜。
 太平:今行動せねば、西口川の清流は二度と取り戻せん!
 虚仮太:あの〜、ちょっと待ってくださいよ。




 虚仮太:それは僕にダムで働くなってことですか?
 太平:そうだ。あんたは孫の知り合いで、命の恩人だ。間違ったことはして欲しくない。
 虚仮太:何をもって間違っているのかは知りませんが、ダム自体にいい悪いなんて無いんじゃないですか。
 太平:なにぃ!
 虚仮太:環境保護だとか、郷土の愛着も大切でしょうけど、こういうのは費用対効果で考えるべきでしょう。治水や飲料とか。
 太平:治水なら、ここ三十年下流域で水の氾濫は起きとらん!
 虚仮太:前にはあったんでしょ。これからも無いとは言い切れませんよ。それに人口が増えれば水の確保だって・・・。

 (太平、両手で台を叩き立ち上がる。)
 太平:出て行ってくれ!
 朋子:ちょっとおじいちゃん。
 虚仮太:わかりました。失礼します。
 (虚仮太、立ち上がって軽く会釈。)





 朋子:虚仮太さーん。
 (朋子、駆け寄る。)
 朋子:ごめんなさい。おじいちゃんがひどい言い方して。
 虚仮太:別に気にしてないって。
 朋子:昔から頑固で怒りっぽいけど、本当はすごくやさしい人なんです。



 朋子:虚仮太さんにはしゃべってなかったですけど、私の両親が事故で死んじゃってから
     私とお兄ちゃんを引き取って育ててくれたのもおじいちゃんだし・・・。






 朋子:それに・・・。
 虚仮太:ちょっと近すぎだよ。見る人が見たら誤解する距離だよ。






 岡崎:あれ?







 岡崎:あれって朋子ちゃんじゃないですか?
 






 虚仮太:・・・でも、なんだか良い匂いがするよ。
 (銃声。)






 虚仮太:ハヒィー!!







 (虚仮太の髪に穴が開いていて、銃を構える公洋。)









 虚仮太:アワワワワ・・・。
 朋子:お兄ちゃん!
 公洋:朋子!!





 公洋:早くそのゴミ野郎から離れろ!







 朋子:お兄ちゃんこそ、イキナリ撃つなんて危ないじゃない!
 公洋:うるせえー!






 公洋:お前のために忠告しといてやる。そいつは他人は裏切る、物は盗む、拾い食いはする、
     道徳も規範も無い欠陥人間だぞ!!
 朋子:知ってるわよ。だからこうして更生させようとしてんじゃないの!!
 公洋:・・・このクソアマァ。オイ、虚仮太!!
 虚仮太:ヒィッ。



 公洋:三つ数えるうちに失せろ。次は髪だけじゃすまねえぞ。







 虚仮太:ハヒャアハァ〜〜〜。
 朋子:あっ。






 朋子:なんてことしてくれんのよ。どっか行っちゃったじゃないの。この馬鹿兄貴!!
 公洋:けっ!お前の悪趣味にゃ反吐が出るぜ。んっ?






 太平:・・・公洋。お前、何しに来た。







 公洋:じじい・・・。







 岡崎:まあまあ。
 朋子:お兄ちゃん、こっちに帰って来たの久しぶりじゃない。
 公洋:別に帰って来たんじゃねえぞ。捜査だ。
 朋子:事件?
 公洋:二ヶ月ほど前に西口川ダムの建設作業員が、相次いで負傷して病院に担ぎ込まれた。
     患者は皆、化け物に襲われたとかなんとか言ってたらしいんだが、事件性があるか調べようとしたとたん、
     単純ミスからの自損だとぬかしだした。

 公洋:会社が事故か事件を隠蔽している疑いがある。で、何か知らねえかと思ってな。







 太平:・・・・・。
 公洋:・・・ん?
 (公洋、下を見る。)





 (犬のウンコ。)







 公洋:・・・うんこ・・・かあ。
 岡崎:うんこですね。
 (公洋、後ずさるが・・・。)





 (別のを踏んじゃう。)







 公洋:アアン。
 






 虚仮太:ぱぱぱぱぷ・・・。







 虚仮太:げばばばぼん。







 虚仮太:うひゃひゃひゃひゃ。
 (山根建設面接会場。)






 虚仮太:いひひひひ。
 (部屋に入る。)






 (部屋に入って、一息。)
 虚仮太:ふう〜・・・・・。しまったぁ!!






 部長(真ん中):では次、原田夜行さん。







 (原田、刀を抜いて立ち上がる。)







 原田:さあさあ、この先祖伝来の妙薬によって、たちどころに傷を治してご覧にいれよう。







 原田:あーあああ。あーあああ。







 原田:ハフッ。
 部長:次、我主 憐次(ガス レンジ)さん。
 





 虚仮太:ひっ。
 (我主、ハサミを出し、)






 (紙を切り出す。)









 (切り絵、完成。)







 部長:いやー、実に見事なものだ。この短時間で馬を完成させるとは。
 課長:部長、お言葉ですがロバだと思います。
 部長:君の目は節穴か。馬に決まっているだろう。
 係長:絶対、シマウマすっよー。
 部長:よし、本人に聞いてみようじゃないか。
 三人で一緒に:それは何だね!


 我主:・・・・・・・犬。







 部長:・・・犬かぁ。最初から犬だと思ってたんだよね。アハハ・・・。







 部長:おい!そこの君!
 虚仮太:へ?






 部長:履歴書が見当たらないが。
 虚仮太:すんません、忘れました。
 部長:まあいい、名前は。
 虚仮太:荒羅虚仮太と言います。
 部長:何か特技とかないか。



 虚仮太:それじゃあ手品をやります。いいですか、このピンポン玉をよーく見てて下さい。
 






 虚仮太:さあ、どっち。
 部長:・・・右・・・かな。






 (虚仮太、右手から左手の順で両手を開く。)
 一同:お〜〜〜!






 課長:すごいじゃないか君!
 係長:天才っすよー、マジで。
 虚仮太:イヤー。





 課長:ところで虚仮太君、座右の銘は?
 虚仮太:昼寝です。
 (部長、何か気になる様子。)





 課長:趣味は?
 虚仮太:昼寝です。
 (虚仮太の左手に丸い膨らみ。)





 係長:将来の目標は?









 (ふくらみが上に移動。)







 虚仮太:一生昼寝するだけのお金が欲しいです。













 部長:貴様ぁー!どこだ、どこにやったピンポン玉!!
 虚仮太:うわぁー!!






 部長:手前、この野郎!
 課長:落ち着いてください。面接中です。
 虚仮太:なんすか、なんなんすか。ちょっと怖いっすよ。
 係長:部長!しめの一言お願いします。




 部長:全員合格!!







 







 (夜。森内家。)







 (将棋。)
 岡崎:う〜〜ん。






 (岡崎打つも、すぐに朋子に打ち返される。)
 朋子:王手!
 岡崎:う〜〜ん。
 (窓越しに太平。次第に太平にズーム。)




 (太平、焚き火。)







 公洋:ふー。







 公洋:よっこらしょっと。
 太平:・・・・・・・どうだ向こうは。
 公洋:ん・・・・まあまあだな。
 太平:・・・・・そうか。
 公洋:・・・・・ダムの反対運動やってんだってな。



 太平:そいつは尋問か。
 公洋:・・・・・・・。
 (公洋、立ち上がる。)
 公洋:・・・・・別に。




 公洋:俺の身内は妹とあんただけだ。多少は身を労われってことだよ。







 太平:お前に気遣ってもらうほど、ワシは老いぼれておらん。







 公洋:あーあ、可愛げのない爺だぜ。







 太平:・・・・・あの馬鹿、柄にもないことを言いおって。じゃが、身を労わっておっては・・・・・。







 太平:大切なものは守れんのだ。
 (工事現場の音が加わる。)
 





 (ダム建設現場。)







 (虚仮太。)







 虚仮太:ふう〜、しんどい。それにしても・・・・・。









 虚仮太:やけに物々しいな・・・・・。









 怪人:ギョルルララァーー。







 (水音に覆面が気付く。)







 (水中から見た画。覗き込む兵士。)

















 兵士:ウアーーー!!
 






 







 虚仮太:何事だ?
 (カラン。)
 虚仮太:ん?





 作業員:あーあー。
 虚仮太:どうしました、お百姓さん。
 作業員:祟りじゃー。
 虚仮太:えっ。
 作業員:す、水神様が怒ってらっしゃる。



 原田:うわあ〜!!
 (虚仮太、振り向く。)








 虚仮太:原田さん、大丈夫ですか。
 原田:・・・ば、ば、化け物〜。








 (怪人が虚仮太に向かって来る。)







 虚仮太:ヒィーヒィー。











 虚仮太:た、助けてー。









 東海林:ウヘへへへ。
 天毛:ウフフフフ。
 







 天毛:ウリィヤァー!









 東海林:ウムッ。







 東海林:ひえー!!







 東海林・天毛:わあー!!







 東海林・天毛:ギャフン!!















 (怪人の頬に傷。)















 (怪人、鉄棒を受け止めつつ何かを探っている。)







 登田:!!







 







 (吹き矢を吹く。)







 (肩に毒針。膝を着く登田。)







 登田:くっ。









 怪人:ギョルギョギョギョ。







 (奥の小屋から様子を窺っている虚仮太。)







 虚仮太:おいおい、あれはマジにヤベーぞ。誰か助けに行く奴はいねーのか。・・・ん?







 虚仮太:うわっ!







 (虚仮太の背後に鈴なりの人々。)







 虚仮太:こら!押すの止めろ。押すんじゃねえ、この野郎!







 虚仮太:止めろやー!!







 虚仮太:お前らエエ加減にせえよ。押すな言うとろうが!







 虚仮太:ホンマ、ぶっしばくぞ!ああん!・・・アレ?







 怪人:ギョルルララー。







 虚仮太:いや、別に貴方様に言ったんじゃないんですよ。僕のこと押していた人達がいたんで注意してたんですよ。
       イヤー、参っちゃうなー。貴方からも言ってやってくださいよ。止めなさいって・・・。






 虚仮太:ぶべら!
 






 (夕方。手前、森内家。奥、太平。)







 (料理中の朋子。玄関の戸の開く音。)
 太平:ただいま。
 朋子:おじいちゃん、おかえりなさい。遅かったわね。
 太平:ああ、ちょっとな。




 朋子:もう少しでご飯出来るから。
 太平:うむ。
 (ニュースが流れる。)
 キャスター:椋木公園ではヒラシゲムルパの見所を迎え、多くの見物客の目を楽しませています・・・。




 キャスター:本日、山根建設工業社長、山根継春氏が・・・。







 キャスター:県庁に赴き、西口ダムの進捗状況について説明を行いました。
         その後、県庁にて記者会見が行われました。






 山根:えー、先ほど西口ダムは滞りなく建設中である旨説明してまいりました。
 記者:はい。
 秘書:どうぞ。





 記者:環境に対する影響について、どう思われますか。
 山根:科学的データに基づいて適切に対処しております。






 太郎:反対している住民が住み続けてるよー。
 記者:太郎君!質問する時はジッとしてなきゃ。






 山根:ほぼ全ての住民の皆様にはご理解いただいております。確かに一部の住民の方が残っておられますが、
     随時説明させていただき、納得してもらっているものと考えております。






 次郎:この工事は呪われてルー。怪物が出るんダー!
 記者:こら!次郎君、失礼じゃないか。






 山根:そんなものはただのデマだ!!
 秘書:これで会見は終了いたしまーす。






 キャスター:西口ダムは西口川を堰き止めて作られる複合大型ダムで・・・・・。
 朋子:・・・あれ?






 朋子:そこ怪我してるよ。
 太平:あっ・・・・ああ、これか。






 太平:・・・大方、山で枝かなんかで切ったんじゃろう。
 朋子:もうー、そそっかしいなー。今日はお兄ちゃんと岡崎さん、帰ってくるの遅いわね。
 太平:・・・・・。
 




 (山根建設本社ビル)







 公洋:行くぞ。
 岡崎:あっはい。






 秘書:この後の予定です。
 公洋:あんた、山根継春さんだな。
 秘書:なんですか貴方達。





 公洋:俺はこういうもんだが、ちょっとお話を窺いたいと思いましてね。
 岡崎:どうも。
 山根:何の話かな。





 公洋:西口ダム工事で、作業員が多数負傷したそうですね。
 山根:あれは事故だよ。すでに解決しているはずだが。
 公洋:怪物が出るとか。
 山根:馬鹿馬鹿しい。我が社の事業に対する嫌がらせだ。




 公洋:まあ、これだけ羽振りが良ければ、妬まれる相手も一つや二つじゃないでしょうな。
 山根:何が言いたい。
 公洋:ちょっと調べさせてもらったんですがね。ここ数年の業績、落札数も落札額も公共不況を感じさせませんな。
 秘書:君、脅してるのか!
 山根:待て。



 山根:一刑事が何の権限があってそんなことを言っているかは知らないが、私はやましい事など微塵もない。
     予定があるので失礼させてもらう。






 岡崎:前公さん不味いですよ。ほんとに越権行為ですよ。
 公洋:ありゃ何か隠してやがるな。明日からダム工事を見張るぞ。
 岡崎:えっ。
 公洋:面白くなってきやがったぜ。
 岡崎:はー。
 


 (西口ダム工事現場。)







 虚仮太:あー痛えな、コン畜生。







 虚仮太:お百姓さん、精が出ますね。
 百姓:こりゃあ虚仮太さん。昨日は大変でしたな。
 虚仮太:腫れちゃいましたよ。違うとこが大きくなればいいのにね〜、ダハハ。ところであの半魚人は何ですか。
 百姓:水神様です。
 虚仮太:水神?



 百姓:ええ。ダム工事の最中に小さな祠を壊してから現れるようになったとかなかったとか・・・。
 虚仮太:どっちですよ。
 百姓:いやー、私は中途採用の派遣社員なんで詳しくは知らないんですがね。





 百姓:大変だったそうですよ、水神様が現れた時は。工事は進まない、怪我人は出る。外聞も悪いですな、怪物なんて。
     で、考えたのが我々のような人間を雇って怪物対策に当て、なぶられてる間に工事を終わらせようと。
     金で囲い込んでしまえば外にも漏れません。





 百姓:幸い死人が出てないのが救いです。これが格差社会の現実なんですな〜。まったくダムなんて出来なきゃ、
     私も農業だけやってたろうに・・・。
 虚仮太:地元の方ですか。
 百姓:全然。






 岡崎:前公さん、本当に何か起こるんですか?
 公洋:ちゃんと見張ってろ。
 岡崎:でも、なんで荒羅なんです?
 公洋:怪物事件と今回の件に荒羅が関わっているのは偶然じゃねえ。何か理由があるはずだ。
 岡崎:例えばどんな。
 公洋:うるせえ、黙って見てろ。
 岡崎:はーーい・・・。
 
 (森内家の前で、三人組が何やら話してから家に向かう。)







 太平:それじゃあ行ってくる。
 朋子:行ってらっしゃい、気を付けてね。
 太平:ん?





 国広:久しぶりじゃの、太平。
 太平:何の用だ。
 国広:そがあに嫌がるな、少し話があっての。お!?





 国広:ありゃ、朋子ちゃんか。大きくなったのー。元気にやっとるか。
 朋子:はい、お久しぶりです。
 太平:入れ。茶ぐらい出すぞ。





 国広:いや、ここでエエ・・・。
 亀尾:いつまで強情張って住んどるきなら!
 国広:おい!亀尾やめえ。まあ、そのことで来たんじゃがの。
 太平:何も話すことはない。帰れ!!
 国広:・・・のう太平。元村民のワシ等でも、村や西口川の事は大切に思うとる。



 国広:じゃが、時代の流れには逆らえんぞ。皆がここに住み続けられたとしても、遅かれ早かれいずれは村自体のうなる。
 太平:・・・・・。
 





 国広:だったらなおのこと、条件のいい間にここを出りゃあ、子や孫にも残せるもんがあると思うがのう。







 太平:山根からどんだけもろうたんかは知らんが。ワシは死んでもここから出ん!わかったら、はよう去ね!!







 国広:まあいい、出直すわ。・・・じゃがの、お前がどれだけ里に愛着があっても、孫も同じだとは思わんことじゃ。







 国広:ほいじゃあの。
 亀尾:ケッ!
 磯部:二人ともスマンのー。じゃあこれで・・・。





 朋子:おじいちゃん・・・。
 太平:・・・・・。
 朋子:ねえ。





 朋子:今から一緒に出よう。
 






 (墓掃除中の太平と朋子。)







 朋子:綺麗になったわね。
 太平:そうだな。








 (太平の回想シーンへ。)







 (若き頃の太平と奥さん。)























 (太平の回想シーン終了。)
 






 (旗を振ってダンプを誘導する虚仮太。遠くに公洋と岡崎。)







 岡崎:それにしても何も起きないですね。前公さん、もう止めにしません?
 公洋:・・・・・。
 岡崎:ねえ、ちょっと前公さん。





 公洋:はうあ!寝てた!
 岡崎:えぇーー!!
 公洋:どうした!何かあったか!
 岡崎:いえ、別に。
 公洋:あ、もよおしてきた。



 公洋:いいか、ちゃんと見張ってろよ。寝んじゃねえぞ。
 岡崎:は〜〜い。・・・ちぇ、何なんだよあの人。
 公洋:聞こえてんぞバカヤロー!!
 岡崎:すいませ〜ん。・・・それにしても。
 (岡崎、双眼鏡をかける。)



 (虚仮太から次の画へ。)







 岡崎:・・・真面目に仕事しろよ〜〜。









 虚仮太:ふぁ〜、寝みい〜。







 (トラックから鉄棒が一本抜ける。)







 (すごい勢いで虚仮太へ。)







 虚仮太:ギャッ!!







 虚仮太:あーー!!







 虚仮太:あっ!!







 虚仮太:あーー!!









 岡崎:ウヘへへ、なんだか楽しそうだな〜。
 公洋:ふう〜、どれどれ。・・・いねえじゃねえかー!!
 岡崎:あっ。





 公洋:どう落とし前付けんだ、手前。
 岡崎:す、すいません。
 





 (川沿いの道路を歩く、太平と朋子。)







 朋子:ねえ、おじいちゃん。私、高校卒業したらこっちに帰ってもいいかなーって思ってるの。
 太平:朋子、ワシに気をつかっとるんなら心配せんでもエエ。進学でも就職でもやりたいことをせえ。
 朋子:ここにいた頃は早く町に出たいなーって思ってた。でもやっぱり落ち着くのよねー。
     そんな風に思えるうちに、戻って来るのもありかなって。
 (朋子、太平に向き合う。)



 朋子:ダメかな?







 太平:・・・そうか・・・うん。
 (車の音。)








 (山根。)









 太平:朋子、先に帰ってくれるか。
 朋子:え?
 太平:ちと用事を思い出した。
 朋子:一緒に行くよ。
 太平:朋子!・・・頼む。
 朋子:う、うん・・・。・・・・・おじいちゃん!!


 朋子:早く戻って来てね。
 太平:ああ。
 





 







 (川のそばにテント。男女二人がバーべキューをしている。)







 (倒れている虚仮太。漂う肉の匂い。)
 虚仮太:・・・う〜ん。ハッ!!






 虚仮太:肉の匂い。







 虚仮太:エヘへへ。エヘへへ。









 太平:山根さんじゃな。







 山根:・・・なんだ君は?







 (下から上へ。)







 太平:森内太平というものですが、一つワシの話を聞いてもらいたい。
 






 山根:森内?ああ、いまだに住み続けている頑固なおじいさんですか。何です、転居の相談でも?
 太平:ダム工事を中止してもらいたい。






 太平:これ以上、山と川を傷付けんでくれ。







 太平:そして、もう一度平穏な里の暮らしを取り戻したい。・・・ワシの望みはそれだけじゃ。







 山根:なるほど。ですがね、この事業は国や県に認可され、すでに何千億って金が動いてるんだ。
     老人一人の郷愁で、どうにかなるとでも?
 太平:あんただってここの自然に惹かれとるからこそ、キャンプをするんじゃろ。





 山根:はっ!ここが沈んだところで代わりはいくらでもあるんだ。わかったら早く居なくなってもらえますかね。







 山根:今は僕達のプライベートな時間だ。







 太平:・・・・・・・。







 婦人:少し言いすぎじゃないかしら。
 山根:ああいった手合いはあれぐらい言わなきゃダメなんだ。
 (背後で物音。)
 山根:・・・まだいるのか。




 山根:ウワァーー!!
 婦人:キャーー!!






 太平:ギョルルルルゥ。
 






 (草むらに虚仮太。)
 虚仮太:何だありゃ?






 虚仮太:またとんでもねえ場面に出くわしちまった。







 実:・・・あれ?どうしたのパパ、ママ!!







 山根:実!来るんじゃない。









 実:パパとママに手出ししたら、容赦しないぞ!
 山根:何やってるんだ!
 婦人:早く逃げなさい!





 虚仮太:・・・あのガキは。つうか・・・。









 虚仮太:肉が焦げちまう。







 虚仮太:肉は勿体無いが、しょうがねえよな〜。







 虚仮太:あ〜あ、腹減った。
 






 実:パパ!ママ!
 山根:頼む。この子だけは助けてやってくれ。






 山根:お願いだ。
 太平:・・・・・。
 (背後で物音。)





 山根:・・・・。









 虚仮太:ん?







 虚仮太;出たな怪人!俺の正義の鉄拳を食らえ!!







 山根:・・・あの。
 虚仮太:あ、ああ、ここは俺に任せて早く安全な場所に避難しなさい。
 山根:本当にありがとうございます。よし行こう。
 (山根達、去る。)
 虚仮太:当分戻って来るなよ〜。



 太平:ギョギョギョルゥ〜。
 虚仮太:つまんねえことしてねえで、一緒に肉でも食わねえか。うめえぞ。






 虚仮太:再度いただきま〜す。
 (太平、吹き矢。)






 虚仮太:やっぱそう来るか。









 公洋:畜生!どこに消えやがった荒羅!
 岡崎:前公さん、日が暮れちゃいますよ〜。あれ?
 公洋:あん?





 公洋:何だありゃ。











 虚仮太:うおう!







 虚仮太:オラ!















 太平:ギョッ!









 岡崎:仮面ライダーの撮影ッすよ〜。どこで撮ってんだろ。







 岡崎:ぐへっ。
 公洋:いや、ありゃ本物だ。こいつは思わぬ拾いもんかもな。






 虚仮太:ふぅ〜、こんなもんかな。







 (水中からのWPの画。)
 








 虚仮太:危ね!







 虚仮太:ヨッ!ハッ!トッ!
 (木の板を拾う。)








 (石を掴む。)







 (ジャンプ。)

















 太平:ギョッ。









 虚仮太:ライダーキィークッ!
 








 虚仮太:チッ、かわしやがった。







 虚仮太:ギャッ。







 虚仮太:ゴボゴボゴボ。
 (すごい速さで流れている。)






 太平:ギョオオオオギョギョ。







 (掴んでいる腕を蹴る。)







 太平:ギョルウウオ。







 虚仮太:ハァハァハァ。ウッ!







 虚仮太:・・・クソォ。









 虚仮太:くっ!







 岡崎:負けるな仮面ライダー。







 虚仮太:畜生、これじゃ逃げられもしねえ。・・・どうする。・・・・・・。
 






 太平:ギョオギョオギョ。

















 虚仮太:ウオオオオオオォ!!











 岡崎:ヒィッ。
 公洋:うるせえー。






 太平:ギョールゥルー!







 虚仮太:ライダー!







 太平:ギョオッ。







 虚仮太:キィーック!!







 (太平、倒れながら変身が解ける。)







 岡崎:やったー!!
 公洋:あ、あれは・・・。
 岡崎:どうしたんすか、前公さん。
 




 (手前に倒れている太平。駆け寄る公洋。)







 公洋:じいさん!しっかりしろ、じいさん!
 太平:・・・・・ん。






 公洋:じいさん!じいさん!







 子供の頃の公洋:おじいちゃん。おじいちゃん。







 太平:・・・あ、ああ。







 公洋:おい!じいさん、じいさん!!







 岡崎:・・・前公さん。
 公洋:・・・・・・。
 (沈黙の後に銃を発射。)





 公洋:許さねえ、許さねえぞ。・・・・・・仮面ライダー!!







 公洋:手前は俺がぶち殺す!!







 (公洋の叫びが山河にこだまする。)

 第二話 完