しみ

    シャツについた赤い染みは
   年追うごとに広がっていく

   町を歩くと寒気が走り
   みんなの目が一斉に注がれ
   僕は恐ろしくなって逃げ出す
   レンガ通りを逃げながら
   呪いの言葉をつぶやき続ける

   ダイオキシンを胸いっぱい吸い込み
   ゴミ焼却場で
   赤い染みが血だということに気付いた

   憎しみは消えることなく
   僕はうずくまって
   血っまみれて 動けない