アリ園長の独り言(2015) バックナンバー 2018年/2017年/2016年/2014年/2013年/2012年/2011年/2010年/2009年
12/26(土) 46.不安症候群 毎度のことながら、あっという間に年末になった。
感覚的には過去最速。1月に菅原さんが入社し、4月には保冷車をリースし、その間に飲食店も農家さんもどんどん増えていき、6月に本部VAセンター開設、8月は初の決算、10月は法人化初の短月黒字。農業体験は月1〜2回のペースで行い、人前で話すこと計8回、TV取材3回、新聞取材4回、雑誌掲載2回、広島県は移住HPに、安芸高田市はUターン促進パンフレットに登場など、それなりに色々あった1年ではあった。
満足感や達成感があるかというと、全くそうではない。
その理由を自分なりに整理してみると
1)やればやるほど課題が見えてきて満足できる状態にならない
2)自分の出した事業の解にまだ自信が持てていない
3)他の成功事例と自分を比較して焦る
相変わらずの不安症候群。元気を装ってみてもふとした時に考え込んでしまう。でも、それを是としている自分がいるのも事実。満足した瞬間に進歩は止まる、足りないことを自覚することでモチベーションを保っている面もある。これ、「俺完璧じゃん!」と思った時にたいがい大きな失敗や粗相をする過去の自分的教訓。そうえば、その昔小売日本一になった「ダイエー」のマークの由来も多分近い意味だったような。円が一部欠けているオレンジのマーク、完璧ではないことを自覚することで進化する。小売主導型の価格決定で流通革命を起こし日本一の売上を誇るまでになったが、、、それも今は、既に無い。
この事業を成功させたいと強く思い、公言するようになった。「小規模農家集約による近距離野菜流通を一般化すること」その状態が実現した時を成功とし、100段の階段があったとすると、今は5段目辺りかな。僕の円は一部どころか大半が欠けている。本当に届くのか、、、いつも不安になる。でも巡り合えた自分が全身全霊をかけてできること。その思いは常に不安を上回っている。29日が販売最終日、30日は農業体験の餅つき、その後の3日間は未来のプロセスを考える時間に使おう。
という訳で、一年間お付き合い頂き本当にありがとうございました。1月はHPの改修のため独り言は休止いたします。2月からまたお付き合い頂ければ幸いです。
どうか、よい新年をお迎え下さい。
12/19(土) 45.農家会議 一昨日の木曜日、半年ぶりの農家会議を開催した。
通算で9回目になる。今回来て頂いた農家さんは23名、うち半分以上は今回初めて参加される方だ。最初の頃は人数も少なく気心が知れた農家さんばかりで、夕食を食べながら会議をしたのが懐かしく思い出される。徐々に参加人数が増え、すっかり普通の会議っぽくなってきた。
初めての方が多いので、今回は農家さんとスタッフの自己紹介から行った。名前とお住まいを言うだけなのだが、それれも会議に参加している感がちょっとは高まったような気がする。今後の交流に繋がってくれればと願いつつ次は事業の説明。初めての方向けに理念や方針なども簡単に触れ、事業のリアルな数字や顧客構成などを伝えた。
その後は、出荷についてのお願い事や変更点。毎年状況が変わるので、その都度ごとに出荷ルールが変わって申し訳なく思うが、それも事業を構築していくプロセスであり、農家さんにも是非そのプロセスに参加して欲しいとお伝えしつつ話しを進めた。
そして最後は「売れる野菜」「売れない野菜」についてのレポート。販売の割合が小売から飲食店にシフトする過程で、野菜の売れ筋もすっかり変わってきた。おそらく農家さんが最も興味のあるところだ。書いてあるのは項目ごとの野菜の羅列なんだけど、実は準備はここに一番時間がかかっている。半年間の野菜の販売データを追いかけ、顧客から要望のある野菜を直接対話で収集し、中には実際に試験的に栽培してみて反応を見たり。。。
数年前は全く売れなかったのに今では大定番になっている野菜があったり、今後ブレイクの予兆がある野菜を発見したりと、苦労分以上の面白さがある。僕がダイレクト販売を志向している理由の一つ。作った野菜を売るのではなく、売れる野菜を作る。この当たり前のことがなかなか難しい。
会議の終盤、農家さんからご要望が出たのは嬉しかった。種の共同購入の話しで、珍しい野菜を作りたいが、それを探して買うのが大変とのこと。直感的にすごく大事なことだと感じて実施を即決した。この農家さんの新しい野菜に取り組むチャレンジ精神が多様な野菜の出荷に繋がり、それがまごやさいの強みになっている。農家さんが頑張れる状況をサポートすること、我々がやるべき仕事の一つだ。
まごやさいは農業組合でも営農集団でもなく、あくまで自由参加の事業体。強制力も拘束力も持たないのに、こうして農家さんが積極的に参加してくれるのは本当に有難く思う。昨年末出荷実績のある農家さんが30名だったが今年は50名を越えた。農家さんが手塩にかけた野菜を出荷したいと思える状況を作ること、それもまごやさいのとても大事な仕事、まだまだやること満載です。
12/12(土) 44.フェイスブック もう2ヶ月、フェイスブックに投稿をしていない。
同級生の勧めで始めたのが4年前、BEの集客に活かそうと思ったが、何だか嫌らしい感じがして、専ら近況を写真付きで投稿するようになった。だいたい週1〜2回、当初は友人数も少なく投稿してもまばらに「いいね」をもらえる感じだったが、そのうち友人数も増え、コメントも入るようになり、それがまた「いいね」を呼ぶ循環となった。多くの方に見てもらえるのは楽しいもので、また、自分がしていることの理解に繋がってくれればと、かなりの時間を割くようになった。
そのうち、フェイスブックでは柔らかい話を、この日独り言は真面目な話という形で住み分けをするようになった。幸いこの数年、色んなところで取り上げられたり、事業に変化があったりで話題には事欠かず、ある種調子に乗って投稿を続けた。頑張っている俺を見てくれ、認めてくれ的な心情があったことも否めない。それが何だか薄っぺらく感じ始めた。
いくらテレビに出たって、基調講演をしたって、サービスを提供している顧客の満足度が上がるわけではない。事業の利益が増えるわけでもない。今日届けたこの野菜にご満足頂けたかどうか、まごやさいに今日も自慢の野菜を出荷したいと農家さんが思うかどうか、そして双方をキチンとロスなく繋ぐことが出来るか。それに直結するもの以外は優先順位を下げるべきだ。
11月から月次の試算表を出してもらうように税理士さんにお願いした。これまで目を背けてきた月々のリアルな数字、案の定、厳しい現実を突きつけられた。現状の延長に未来は無い、何かを変えないと道は開けない。それを考え推し進めるが僕の仕事だ。
経営者の器以上に会社は大きくならない、言い古された真実の言葉。今の僕はちっぽけでひび割れた器だ。こんなところで留まっている場合ではない。ほんのちょっと注目されて、ちやほやされて勘違いしていた自分には退出頂こう。お前はまだ何も成していない。成すことに注力せよ。
それが出来ないなら、自ら不適格の烙印を押さないといけない。
12/5(土) 43.大掃除 いよいよ師走突入。
BEの代表を退任して3年、街中に出ることはほとんどなくなり、すっかりご無沙汰してしまっている人が多い。せめて年賀状だけでもと早めに準備を始めるようとするが、日々の業務に埋没して先送りを繰り返している。且つ年を追うごとに出会う人数が増え、しかもほとんどが一廉の方々で、年賀のご挨拶をすべき人は増えるばかり。古臭い習慣と一蹴したい気持が毎度頭をもたげるが、僕自身もらうとそれなりに見てしまうので、やっぱり続けようと考え直す。
意を決してまずは名刺の整理から始める。今年は過去最高に多く、名刺をめくる度にその時の出来事が思い起こされる。広島にUターンしてもうすぐ丸7年、変化という意味では今年が最も変化した年かもしれない。会社を作って人を雇って事務所を開設してと、かなり色々頑張った感じはするけど、要はようやくスタートラインに立ったということかな。
てなことを考えながらやっていると作業が全然進まずあっという間に22:00。今日は年賀状の裏面のデザインを考えて印刷までやろうとしたのに到底届きそうにない。って、その前に独り言を書かなきゃマズイ時間じゃん、などと独り言を呟きながらパソコンを開いた。
47年も生きてりゃ色んな出会いがあり別れがあり、その都度年賀状の送り先が増えていった。事業もそう。7年間営むうちにやることが増え、そのほとんど捨てることが出来ずにここまで来た。良い機会かもしれない。中途半端はお互い良いこと無し。未来の本線を明確にして思いきって捨てる勇気を持とう。今年の大掃除はこれで決まり。
11/28(土) 42.初雪の一日 初雪が降った。
昨日朝6時。いつもの通り予約注文の農家さんへの連絡から仕事が始まる。10分ほどで終えて、作業着に着替えながらうっすら明るくなり始めた外に目をやると、何と真っ白。凛とした美しさのある風景ではあるけど、これから収穫の身にはちょっと辛い。
意を決して外に出る。防寒着を着込んでいるので体はそこまで寒くはないものの、問題は手。ゴツイ手袋をすると収穫が出来ないので、とても薄手のゴム手袋を使う。雪が体温で溶けて手袋に浸みてくる。その冷たいこと。横で母が「千切れるほど冷たい」と言いながら芽キャベツを採っている。
1時間程で収穫を終え、着替えてセンターに出勤するとだいたい8時。野菜のことを考えて暖房は入れないのでここも寒い。一人、二人と農家さんが野菜を持ってやってくる。その都度会話を交わしながら野菜を受け取り、分担して出荷伝票を作成し、出荷情報をシステムに入力しつつ、野菜を袋詰めしていく。午前中にだいたい10人強の農家さんが出荷し、あっという間に12時。入力すべき情報も、袋詰めすべき野菜もかなりたまってきており、内心ちょっと焦る。何故なら、情報がキチンと入力されていないと飲食店さんが折角注文画面を見てくれても買いたい野菜が無いという状況になってしまうから。
結局13時まで入力を続け、あらかた終えて昼食。13時半、出荷を検討されている新しい農家さんがお越しになった。対応は博さんに任せ入力再開。この間も一人、また一人と出荷に来られて、その度に入力を繰り返す。出荷が落ち着くのは15時過ぎ。この間、飲食店さんからの注文が随時入ってくる。
15時からは個人向けの販売が始まるので、その前に販売サイトのコメントを入力する。その後はひたすら袋詰め。人により野菜の得意不得意があり面白い。ちなみに僕は長ネギや大根などの長ものを担当することが多い。夕方に出荷される農家さんも何人かおり、その都度入力、袋詰め。手が空いた者は今度は検品作業に移る。注文の入った野菜をピックアップし所定のコンテナに入れていく。ミスが絶対あってはいけないし、品質チェックも兼ねているので結構気疲れする。
有難いことにかなりの件数の注文が入っており、検品をあらかた終えると20時近く。一旦家に帰り、食事をして風呂に入って仮眠をとる。出勤は2時。この間にも新たな注文が入っており、検品から作業再開。その後最終確認も兼ねた店舗ごとの箱詰めを行い納品書を全て入れ終わると5時半。そのタイミングで博さんがやってきて納品に出発した。
ちょっと長かった初雪の一日でした。
11/21(土) 41.農業体験 あまり独り言には書かなくなったが、今でも農業体験は継続している。
元々これをしたいが為に東京から帰ってきたわけで、気持ち的には今でも仕事の中心にある。一方、割いている時間の割合や事業への業績貢献度は、野菜販売が増えるに従って毎年少なくなってきている。
明日はその農業体験日。今回は広大から学生が2人前泊で手伝いに来てくれて、一緒に明日の準備をしつつこの独り言を書いている。毎年同じことをしているようで、実は毎回参加者の属性やその時々の状況で内容は変えている。あれこれ考えながらプログラムを作るのは苦しくもあるがそれなりに楽しい作業でもある。
まごやさいの原点ともいえる農業体験であるが、実のところ今後も継続すべきかどうか思案している。心情的には続けたい。が、野菜販売は片手間どころか全身全霊をかけても上手くいくかどうか分からない事業であり、やるのならこれだけに集中すべきなんだと思う。また、農家さんや飲食店からの期待に応えていきたい気持ちも強くある。中途半端なことをして共倒れになるのは絶対に避けたい。
12月の最後の体験まであと1ヶ月。それまでじっくり考えることにしよう。それはそれで明日は別。来てくれる子ども達に仕事菜楽しいと思ってもらえるような体験をどうするか、もう一度考えることにしよう。
晴れてくれたらよいな。
11/14(土) 40.影響 父が手土産を持って上機嫌で帰宅した。
セブンイレブンで買ったアメリカンドックとアイスクリーム、「佳穂に食べさせてやってくれ」と一見佳穂の心配(最近腰痛で学校を休みがち)を装っているが、独り言のように漏らしている内容をそれとなく聞くと、会社で言われた社長からの一言が父の気分を著しく昂揚させたらしい。「ターサン(と父は会社で呼ばれている)が会社の道具を直してくれるから本当に助かっとるよ」
16歳から56年間、ずっと同じ仕事をして、社長も経験し、5年前からは業務委託。大けが、大病、酸いも甘いも乗り越えてきた出涸らしのような仕事人。まだそんな感情が動く余地があったかとちょっと驚いた。仕事で頼りにされ、仕事によって自分の存在を確認する、それが人にどれだけの影響を与えるかを改めて考える。父は今日も冷たい雨の中を張り切って出勤していった。
本日深夜3:00、野菜の仕分け作業をしながら母と妻が話している。その日の日中つまずいて倒れた母を気遣って「ばあちゃん、膝は大丈夫?」と聞いた。母はその質問の意図を勘違いしたのか「わたしゃ、今の仕事が楽しくて仕方ないよ」
3年前からほとんどの時間母と一緒に過ごして改めて思うこと、それは母の仕事の中に喜びを見出す力だ。出来ないことが出来るようになり、さらに上達する成長感と、それが事業や組織の役に立っているという実感が母の原動力。「72歳でここまでできる人がおるか?」が母の口癖。3時間ほど仮眠を取り、今は雨の中で畑作業をしている。
そんな両親に育てられた僕。たぶん僕の仕事観は両親の影響をかなり受けている。一緒に住むまでは分からなかった。たった12年しか一緒に過ごしていなかったのに、子どもの頃仕事なんて意識していなかったのに、仕事のやりがいや楽しさを感じるポイントが両親に酷似しているのに改めて驚かされる。
科学的に証明されたものではないけれど、たぶん親の仕事に対する姿勢は子に影響を与える。子どもを持つお父さん、お母さんにお伝えしたい。自分の仕事のことをお子さんにしっかり伝えましょう。それが必ず将来に繋がると思います。
11/7(土) 39.優劣 何故か思い出した光景がある。
30歳の時だったか、当時は霞が関ビルで仕事をしており、ちょうどマネジャーに昇進した直後だった。何年か前に退職した同期が訪ねてきて1階の喫茶店で落ち合うことになった。同じ営業として数字を競い合い、ほとんど彼の方が上位だった。本人は僕をどう見ていたかは知らないが、僕は勝手に見下されているような気がしていた。軽快で頭の回転が早くユーモアがあり、彼と一緒に居ると自分が駄目な人間のように思えて居心地が悪かった。
そんな彼と、立場を変えて再開した時、何故が優位な立場に居るような感情を覚えた。彼はベンチャー企業で部長として活躍していたが、結果的の同期最速組みで昇進した自分が彼に勝ったように思えたのだろう。冷めたコーヒーを挟んで彼の四方山話を聞いたセピア色の光景が妙に生々しく脳裏に浮かんできた。
その後、僕も退職してベンチャー企業の部長として元同僚に会い、逆の感情を味わった。業界No1企業から見れば同業の中小企業なんてただの怪しい会社。そんなところで役職を誇ったって空しく響くだけだ。だから、No1に負けないサービスや品質を実現して彼らに勝ちたかった。規模は劣るけど評判は姿勢はウチの方が勝っている。ゆがんだモチベーションで過ごした7年間だったと今は思える。
最近、沢山の方と面識を持つようになった。以前の僕のような物差しの人とちょくちょく対峙する。自身の所属する会社の地位と自身をリンクして話す人。下々の会社の人はどうせ知らないだろから有難い話を教えてしんぜよう的アプローチ。それと競おうとする自分は既に存在せず、それを有難く聞いているような姿勢を保てるぐらいは出来るようになった。
人との優劣を気にしなくなったのは、たぶんやりたいことが明確になったからだ。諸々苦労は多いけど、精神状態はたぶん過去最高に良い。これでキチンと結果が伴っていけば、、、史上最高に楽しいだろうな。
10/31(土) 38.成績表 一昨日、株式会社まごやさいの第1期決算書を受け取った。
これまでは個人事業の青色申告。12月末に数字を締めて、それから1年間の数字を整理して黒字になっている額が自分の取り分という感覚。業績数字を把握した頃には既に次の期が3カ月ぐらい過ぎていて、あわてて諸々を改善していく、全てが結果論という状態だった。それでも何とかやってこれたのは、人や設備にほとんど投資せず、非常に低い経費構造で事業を回していたからだ。これでは事業に未来はない。
昨年の12月に法人化した際に一番変わったのはこの部分。拡大を前提に雇用や設備投資を予測し、3年間の事業計画を数字に落とし込み必要な資金を算出。それに対して借入を行い、計画した時期に適宜投資を行う。そして、月々の計画数字に実績を重ね合わせ、月次に打つ手を考え実行する。企業では当たり前のことがようやく出来始めた感じだ。
まがいなりにも、それっぽいことが出来始めたのは外部の多大な協力があったからだ。広島産業振興機構の弓崎さん、広島銀行の方々、顧問税理士等々、皆さん本当に親身になってご支援頂き感謝しかない。それは我々の事業に対する期待の裏返しでもあると思う。
で、結果はどうだったのか。。。
最終損益はぴったり計画通りだった。売上は若干届かず、販管費は予想より抑えめ。計画は最低限これまではという数字だったので全く達成感も満足感もない。2期が始まって早2ヶ月、ようやく手応えのある数字が月次で上がってきた。
前期の成績は「可」、今期は「良」でいかなければ。
10/25(日) 37.起点 昨日UPするつもりが、すっかり忘れてました。福屋さんでのベジタブルフェアも何とか終わり、ちょっとした解放感に浸りつつ(販売は私以外のスタッフが行き、私は後方支援的な役回りで動き回っていました)、月曜の宅配用の里芋を掘っていたら、すっかり頭から飛んでました。いやはや、情けない。
さて。
佳穂の腰痛がいよいよマズイ。先週はとうとう座るのもきつくなり4日間学校を休んだ。妻は仕事の合間を縫って病院に走り、そのしわ寄せと、ちょうど前述のベジタブルフェアが重なり出荷量が過去最高を大きく更新。妻・母・私3人ともほぼ不眠不休状態となった。
申し訳ない思いよりも更に強い痛みに表情がゆがみ、そんな娘を見る親も辛い。代われるものなら代わってやりたいが、それも適わず、痛みが引くのを願うだけ。つい1ヶ月前の運動会では、野生女児の本領を発揮して存在感を示したらしいが、それも今は昔。腰の負担を考えて選んだ卓球もできる状態ではなくなった。医師から当面運動はしてはいけないとの診断が下ったのだ。
運動が自己肯定感の一因となっている彼女にとって、それができないのはとても辛い状況だろう。回復が見込める怪我であればまだしも、いつ治るかも分からない、もしかしたら一生激しい運動が出来ないかもしれない状況を彼女はどう受け止めているのだろうか。
学校復帰2日目、クラブの顧問に腰の状態を報告し今後どうするか話し合ったようだった。その状況を話す姿が思っていたよりも明るい。自分なりに心の整理を付けつつある印象受けた。そのなった事実を受け止め、次をどうするかを彼女なりに考えたのだろう。
自分の不幸を嘆くだけでは何も変わらない。思考の淵に落ち込んでいくだけだ。自分の不幸によって発生する影響に考えが及んだ時、それは行動に転じるということを彼女が示した。週末の模試は学校と交渉して自宅受験をした。一教科受けるごとに横になって痛みが引くのを待つ。2日間かけて試験を終え、自己採点が結構良かった話す姿に悲劇の影はない。
もしかしたら、この不幸な出来事さえ、ポジティブな起点に変えるかもしれない。たぶん、彼女が将来何かを成した時、このことがきっかけになったと言っている予感がする。
10/15(木) 36.G1サミット 今回は2日前倒しで書いている。
というのも、明日から2日間「G1サミット中四国 in 広島 2015」というカンファレンスに参加するから。何じゃそりゃ?っていう感じだが、日本版ダボス会議という位置付けで、主催はグロービスという教育機関。ボードメンバーが阿部首相夫人・中国地方各県知事・中四国の著名企業経営者という錚々たる面々で、ボードメンバーの招待が無いと参加できないという、なかなか敷居の高いカンファレンスに何故か招待された。聞くところでは招待されたのは中四国で100名らしい。
「中国・四国9県からはじまる地方創生、日本再創造。地域から同時多発で日本を良くするー。」というコンセプトらしいが、今我々がやっていることが地方創生の端っこに引っ掛かる可能性を若干でも感じて頂いたということだろう。折角の機会、場違いは重々承知で参加することにした。
一般企業であれば、経営者がそのような会議に参加するなんて日常茶飯事、2日ぐらい居なくても運営に支障をきたすことはないだろう。しかしまごやさいは超零細事業、私自身が週3回の販売日は野菜の仕分けとパソコン操作にべったり張りつき、それをしないと販売すらできず、居ないと業務に支障ありまくりだ。
7月に招待されたのだが、当初は参加しないつもりでいた。当時はVAセンターを立ち上げたばかりでイレギュラーな業務も多く、その状況で2日空けるなんて到底無理だと思った。
申込締め切り間際の7月末、待てよと思い直した。そもそも経営者がべったり現場張り付きで運営しないといけない事業が拡大できるわけがない。期間は3カ月、その間にスタッフが現場を回せる状況を作る良い機会になるのではないかと考えた。おそらく参加すれば見識も広がるだろうし、たぶん天が与えてくれたチャンスなんだろう。
そしていよいよ明日その日を迎える。ここ2回は完全に妻と博さんがシステムを運用し、キチンと販売できるようになった。始めはかなりシステムを敬遠していた博さん曰く「販売の流れが良く分かって何だか楽しいよ」。パソコン嫌いを公言していた妻も「ちょっとパソコンが出来るようになったかも」
何より、普段の会話が変わってきた。僕がやっていて見えていなかった業務も見えるようになったからだろう。「ここはこうした方が良いんじゃない?」「早く販売するにはこれを変えた方が良いよね」なんて会話が行き交うようになった。
明日は現場を気にせず行ってこよう。後は任せた!人間、やればできますね。
10/10(土) 35.ソワソワ この時期になると田舎の大人たちはそわそわする。狙いはマツタケ。ご存じの通りマツタケは生える場所(城)がだいたい決まっており、行く人はほぼその場所を知っている。誰かが先に行ったら無くなる。けど、早すぎると生えていない。
気温・雨・山の姿などを頼りに「今!」を特定して山に上がる。早い人はまだ暗い3時には出発、ライバルに一歩でも先んじようと目当ての城を目指す。上手く獲れれば数十万。今年は久しぶりの当たり年のようで、すっかり珍しいキノコになったコウダケも豊作とくれば大人達のソワソワ感MAX。たぶん2番生りのマツタケを狙って大人たちは今日も山中を捜索している。
かくいう僕もここ最近ずっとソワソワしている。理由はキノコではなく釣り。この時期、岸に寄る魚種が多くなり、魚も大きくなり、味も良くなる。乾いた晴天の下を吹く海風が気持ちよく、夜も過ごしやすい。会社員の時代であれば毎週末夜釣りを楽しんだものだが、今はなかなかそうもいかず、この時期の釣りはすっかりご無沙汰している。
一月に入社した博さんも大の釣り好き。「そのうち行きたいね」が合言葉になって早9カ月強、とうとう本日それが実現する。米が予定通り終わり、宅配とイベントが空く今日が絶好のタイミングとなった。天気も上々、風も穏やかそうでコンディションも良。たぶん博さんもソワソワしながら、今頃配達から急いで帰ってきているはずだ。
明日の昼は魚パーティーと宣言しちゃったし、今日は気合を入れて釣ろう!
釣りって、この瞬間から楽しいんだよな〜。それでは行ってきます!!
10/3(土) 34.因果応報 表題の意味、辞書によれば、過去および前世の行為の善悪に応じて現在の幸・不幸の果報があり、現在の行為に応じて未来の果報が生ずること、とある。
今日一日中頭の中を巡っていた言葉。自分の行い、たち振る舞いが、巡って自分に帰ってくること。予感は先日からあった。
発端は飲料メーカーの定期宅配サービスだった。VAセンターには農家さんの憩いとスタッフの福利厚生目的でコーヒーサーバーを置いている。コーヒー豆等は月の使用状況を見て妻が発注しており、先月もいつもの通り連絡するとどうも電話対応したのが新人さんだったようだ。何か言うごとに「上司に確認してきます」、その都度かなりの時間待たされて、多分1時間位は(そのうち話したのは20分程度)その対応に要したと思う。ようやく要件を伝え終えて数日後、届いたのは全く違うものだった。
妻が再度電話をして確認すると何だが要領を得ない返答。言葉は丁寧、内容は機械的という感じで、送りなおせばいいんでしょ的な対応。最後の方は発注したこちらが悪いような受け答えにさすがに見ておけなくなって電話を変わってもらった。一度これまでの経緯を確認して報告して欲しいということにして、その日に折り返すという話だったのだが、全く連絡なし。
さすがに頭にきて連絡すると常套句の「もうすぐ連絡する予定だった」。時間は19:30、一般常識的にはもう会社は終わっている時間なんですけどと言った後は、妻がなだめるのも聞かず、感情的な言葉でぶちまけてしまった。小さいながらも同じ宅配をしている身として、こういう場合はこうして欲しいという願いがあったのも事実。それが裏切られる度に感情が高ぶり、歯止めが利かなくなった。
そして残ったのは嫌〜な感情。ちょうどシルバーウィーク前日で、再度その会社の偉い人から連絡が来たのは1週間後。話すと1週間前の嫌な感情がぶり戻してきて自己嫌悪。余程警戒されたのか、ご丁寧に何度も連絡があり、その度毎に元気を失い、最後は「勘弁して下さい」って感覚になってしまった。
こっちが逆の立場にならないで欲しいと願うものの、やっぱり予感は的中してしまった。送った商品に粗相があり至急対応したのだが、こっちは最善を尽くしたのにという気持が出てしまい、宅配会社の原因で的な報告をしてしまった。事実はどうであれ送り主から言うと誠実な対応とは到底受け取れないだろう。やってしまったと後悔しても後の祭り。知り合いであれば尚更、申し訳ない感情と共に当面対応を続けることになる。
宅配会社からお詫びの連絡が何度も入り、再配送の受け取りに来たドライバーも恐縮している。そうだった、以前料金交渉の際に大クレームを言ったのはこの宅配会社だった。因果応報、思い直して互いにキチンと誠実に対応していくことをお願いした。
これも天が与えた警告か。胸に刻みたいと思う。
9/26(土) 33.リセット 株式会社まごやさい、既に2期目に突入している。
会社の設立は昨年12月、決算月を8月にしたので1期は9ヶ月しかなかったこともあり本当にあっという間の法人初年度だった。月次ベースでいくと、昨対比でここまで約50%UPできているものの、目標はもっと高いところに置いており、満足というレベルには程遠い。2期に入りはや1ヶ月、このままだとまた同じことの繰り返しになってしまう。
「いつやるの?今でしょ!」「誰が変えるの?僕でしょ!」
日々の業務に埋没してはいけない。そして、誰かが変えてくれるのを期待してはいけない。嫌らしいほどの自意識も今は必要。あやふやな言葉は排除し、言いきること。そして行動すること。
てなことを書いていたら、何だか煮詰まってしまって久しぶりに深夜の散歩に出てみた。月は雲に隠れているようだけど、そこそこ明るい田舎道。頭の中に色んなことが巡り、そのうち夜風の気持ちよさに全てが霧散した。
まあいいや、こんな日もある。今日はこれでおしまい。一旦リセットして明日また出直します。
9/19(土) 32.間違いない野菜 最近、ネットでの個人の方のご利用が増えている。
飲食店は営業担当を置いて拡大してきたので増えて当たり前なのだが、個人向けは全く広告も宣伝もしておらず、開店休業状態。ただ、飲食店向けの販売とシステムが連動しているので、結果的に販売しているに近い状況だった。
実際、活況だったのはオープンから半年ぐらいまでで、途中から完全に飲食店に軸足を移したこともあり、それに反比例するように売上は低位安定していった。当時は注文頂いたものが入っていなかったり、お届けしたものにキズが入っていたり、挙句の果ては送り先を間違えて別な方の荷物が届くなど、今考えると自分達でも信じられないような失敗もした。それとは別に、ちょっと理不尽と思えるような連絡を頂いたりしたこともあって、販売後のフォロー業務にかなりの労力を割かれる現実から正直力が抜けてしまった感もある。
それが、VAセンターを開設したあたりからだろうか。新規で購入された方のリピート率と頻度が格段に上がってきた。母数が少なくはあるが、一回あたりの購入金額も上昇傾向。感謝のメールやお電話を頂くことも増えてきた。そんな中で言われた嬉しい言葉があった。
「おたくの野菜は間違いないら」
その都度ご注文頂く10種類から多い時は20数種類に及ぶ野菜の一つ一つがキチンとしていて美味しい。当たり前だけど、この当たり前を実現するのはなかなか険しい道のりで、野菜作りの動機や思い、鮮度だけでは辿りつけないこと。キチンと仕組みが回りチェックが機能し、その全てが繋がった時に「間違いない」状態は実現される。
もちろん、現在が完璧な訳ではなく改善の余地は相当ある。また仕組みやチェック部分は運営コストに直結するところでもあり、本当に悩みどころだ。おそらく、それをコストと考えるのは違うのだろうな。生産と納品の間にある数々の課題の一つ。頭の痛いことであり、その解決が楽しくもあり。。。
9/12(土) 31.基調講演 つっかえつっかえではあったが、本日ようやく稲刈りの85%が終わった。残り15%は明日の農業体験で終わらせる予定。今年も泥濘と格闘し続けた稲刈りではあったが、ここまでくれば終わったも同然。少なくとも予約分のお米は確保できたので一安心だ。明日何とか全て刈り終えて、参加者と共に達成感を味わいたい。
さて、2日前の木曜日、広島経済同友会のひろしまアグリサポーターズが主催する「農業応援フェア」(後援:広島県・広島市・JA)で基調講演をさせて頂いた。って書くと、私をよく知る方であれば2つの疑問を抱かれるのではないかと思う。一つは、「何で有政なんかがそんな場で基調講演するのか?」そして「黒字化するまでは講演などは一切断ると言ったはずでは?」
まさにその通り。少し経緯を説明させて頂く。そもそもの発端は2月に行った広島経済活性化倶楽部(KKC)での事業プレゼンだった。この組織、あの山下江法律事務所の山下所長が代表を務めるベンチャー企業とエンジェルのお見合い会(年2回開催)みたいな場で、当時VAセンターの開設資金をどう確保するか考えていたこともありKKCの依頼をお受けした。その時に基調講演をされたのが広島経済同友会の現会長:森信氏で、その講演直後にプレゼンしたのが僕だった。
そんな感じで森信会長と面識ができ、僕のプレゼンに興味をお持ち頂いたのか、アグリサポーターズで声をかけるかもしれないからその時は宜しく的な話しがその時にあった。ただ、これはよくある社交辞令かなと思って真に受けていなかったのだが、2カ月後に本当に同友会の事務局から講演の依頼を頂いた。
その頃はちょうどVAセンターの開設準備に忙殺されており、また黒字化できるまでは講演はしないと決めていたので丁重にお断りした。すると、1ヶ月ほどして今度は会長から直々に連絡を頂いた。お聞きするとJAにも話を通して若い農家も沢山来る予定とのこと(同友会とJAが手を組むのは全国的にも珍しいことらしい)。
講演をしないと決めたのは、事業のベースがしっかりできるまでに話題だけ先行するのはリスクが大きいと思ったから。一方、将来的に拠点を広げていく際に、その担い手と想定する若手農家の方々には面識を広げておきたという気持は前々からあった。その意味では今回の場は絶好の機会となりうる。しかも一度に事業のことや僕の考え・思いを伝えることができる。もしかしたら千載一遇のチャンスなのではないかと思い直した。
実際、当日を迎え会場に行ってみると、立ち見が出るほどの状況になっていた。面識のある若手農家や金融機関の方々の顔もチラホラ、ざっと60名ぐらい(後に120名と判明)。明らかに農家っぽい人が半数、経営者っぽい人と金融機関&行政サイドの方が残りの半分ずつという感じだった。終わってから名刺交換していると、福屋の会長やJA広島中央の会長、広島信用金庫の前会長など、錚々たるメンバーがおられたことが判明。そんな方々の前で本当に僕なんかが話して良かったのか、改めて不安を覚えてしまった。
主催者側のお世辞半分ではあろうが、ここまでの盛況は想定していなかったとのこと。実際、話していて会場から受ける熱気や前のめり感は過去感じたことが無いくらいだった。見方を変えれば、それぐらい農業界は閉塞感が漂っているということなんだと思う。そうでなければ、まだ黒字化もしていないような設立間際弱小企業のちょっとした新しい取り組みがここまで注目を浴びることはないだろう。
講演後も情報交換が続き、農家さんや農業関連団体・企業等々とその場で色々な前向きな話ができた。
これを時流と捉えるならば、やるなら今しかない。
この機会を与えて頂いた広島経済同友会に改めて感謝申し上げたい。
9/5(土) 30.稲刈り 本当なら先週末から稲刈りを始めているはずだった。
ご存じの通りの台風その後の秋雨前線。稲刈りをしようとした直前から晴れの連続する日がほとんどなく、空を眺めながら早一週間が過ぎてしまった。晴れたら稲刈りできるというものでもなく、田んぼがしっかり乾くぐらいの晴天が何日か続かないと、田んぼがドロドロでコンバイン(稲刈り機)が埋まってしまう。
早く水を抜いてしまえばとも考えられるが、穂がついて熟すまでは水が必要で、稲刈りの直前までは田んぼに水を張っておかないといけない。収穫適期と天候を両睨みしながら、いつ水を落とすかを見極める必要があり、またそれ以前も水を抜く時期・入れる時期が成育過程で何回かあり、水の管理が米づくりの要諦の一つとなっている。
しかも、お米は熟しすぎると食味が落ちる。「米は青いぐらいがエエ」と地元のご年配がよく言う通り、早く稲刈りするとまだ胚乳が青みがかっており、そんな米が混じっている方が甘みがあって美味い。雨の量にもよるが、1日降ると2日は収穫を先延ばししないといけなくなり、雨が何回か続くと熟し過ぎる懸念が出てきて、今度はこっちが青くなる。
今がまさにその状況。お陰様で今年もしっかり実って穂が黄金色に輝いている。今すぐにでも刈りたいところだが、まだ田んぼに入れる状況ではない。更に心配なのは実り過ぎて穂が重く、先日の台風の影響で稲が倒れ始めている。完全に倒れるとコンバインでは刈れなくなる。すると手刈り。手刈りは最もキツい農作業の一つで、週3回の野菜販売をしている現状から考えると、最悪米は諦めないといけなくなる。
実質僕が米作りをし始めて7年目、うち5年は同様の状況だった。理由は明確、コシヒカリの収穫適期と秋雨が重なるから。倒れにくく時期が遅い品種に切り替えれば良いのだけど、やっぱりコシヒカリが美味しいし、自分も食べたいし、何よりウチのコシヒカリを楽しみにしている方のことを考えるとやっぱり切り替えられない。
損得勘定だけではない農家の心情。実は米だけでなく野菜でも同様のことは沢山ある。これ、まごやさい農家の原点の一つ。
8/29(土) 29.願望 積年の、小さな願望があった。
それは、会社の事業報告をスタッフ及びその家族も呼んで行うこと。
法人化して身内以外の人を採用したからできること。本当に小さなことなんだけど、ここまでの紆余曲折を思うとそれなりの感慨がある。一方、今期は赤字なのにそんなことをしている場合じゃないという考えもある。何にお金を使うか、そのお金が生み出す効果が何のか、一応経営者のはしくれとしていつも考えていること。ほんの数万円でも、いや数十円でも無駄なものには一切使いたくない。
特に、この手のイベントは効果が見えにくく、数値化も難しい。一瞬の盛り上がりだけで花火のように散るお金になる可能性も高い。それでも僕は大事なお金の使いどころだと思う。それは高い意識で働くことができる環境を作りたいから。それを皆経営者主義といった経営者もいた。
同じ個人でも意識・モチベーションによって仕事の成果や幸福感が全く違うという考えが根本にある。やる気がある人が少ないと嘆いている経営者はたぶん勘違いしている。そのような環境を作り出しているのは経営者自身にあると考えた方が良い。
僕は、家族も含め所属する会社・サービス・商品に誇りや期待が持てることがその基礎となると考えている。事業報告会は、事業の状況を明示し次に進むべき道を共有する機会であり、目指す環境を作る大事なプロセスだと思う。
と格好付けていながら、第1期の事業報告会は予算の都合上、自宅で行うことにした。情けなくはあるが、ご家族の皆様も是非参加したいと言って頂いたのは本当に嬉しかった。事業報告会は今日の17:00から。そろそろ準備をしなくっちゃ。来年は、しっかり収益を上げて別な場所でやりたい。
8/23(日) 28.無題 昨日UPする予定がすっかり失念していました。
さて、暦上は処暑、暑さもおさまり朝晩が涼しくなる時期という意味らしいが、まさにそんな気候になってきた。ここしょうりきでは朝方は既に寒いくらい。夏布団は納め、熱帯夜の蛙の合唱は、涼しげな虫の合唱に変わった。昼間で気温的には高くても、少し風が吹くと心地よく感じる。過ごすには良い季節になってきた。
稲穂が黄色く波打ち、青く澄んだ空には所々に千切れ雲。アキアカネが姿を見せ始め、付近はなんとものどかな光景となる。農作業ものんびりと行きたいところではあるが、そうもいかず、来週末からは稲刈りを始め、秋・冬野菜の種まき・植付けもこの時期に重なり、なかなかに忙しい日々となる。
今月は初めての決算月でもある。法人を設立して9ヶ月、一応数字的には事業計画通りにはきているが、自主目標には届いておらず全く達成感なし。こんなところで留まっているようでは目指す未来は遥か遠い。ああでもない、こうでもないと考えるうちに今日も一日過ぎていく。
外を見ると下弦の月がオレンジ色に光っている。肌寒さが何となく気持ちを沈ませる。抜けれるかどうかは自分次第。そんなことは分かっているんだけどね、ちょっと月にでも祈ってみるかな。。。案外気分が変わったりして。
8/13(木) 27.ストレスMax(続き) 今回は少し早めに書きました。
昨日、某政府系団体から派遣されたコンサルタンとの方にお会いした。
過去の経緯から、おそらく大手企業のOBで中小企業診断士の資格を持ち、上からの物言いをされる方ではないかと勝手に想像し、こんなことも知らないの的なことを言われるのだろうな、もしキレたら止めてくれやと妻や博さんに半分本気で伝えていたのだが(これまでの電話のやり取りを間近で聞いていて実は私以上に憤慨していたことが判明。その前にこっちが切れそう両名とも言っていました、笑)、意外にもまだ若い、柔らかい物腰の方が来られた。(以下A氏)
A氏は地元の大手小売店出身で中小企業診断士、某団体設立当初からの嘱託コンサルで、まずは認定までの流れとそこに関わる各団体の位置付け等を丁重に説明頂いた。A氏自身も各政府系団体の入り組んだ役割分担や階層構造に違和感があるようで、リアルな困りごと話に妙に共感してしまった。嘱託を受けている立場の人も色々難しいことがあるらしい。
この認定を取るには、とても分かりやすい商品の差別化・優位性が必要で、過去の認定企業のほとんどは単品系のメーカー。一方、我々の扱う商材は普段使う雑多な野菜。ここが引っ掛かりそうなことは事前の下調べで分かっていた。よって、まずすべきことは我々の商品を含めたサービスがどう優れているのかをA氏に理解頂き、認定に値しそうだと感じて頂くこと。そのためにはパワーポイントで説明するより、実際リアルに商材とシステムが稼働している現場を見て頂いた方が良いと思い、あえて販売日の一番忙しい時間にVAセンターまで来て頂いた。
幸いA氏は生鮮売場で野菜を販売していた経験があり、これだけの種類の野菜をキチンと集めて全て一定時間で完売させることがどれだけ難しいか、この鮮度で野菜を流通させることがどれだけ価値があるのかはすぐに理解頂けた。また、この仕組みが持つ社会的利点とシステムの拡大性にも気付いて頂いたようだ。
一方、過去の認定の経緯から考えると、やっぱり商材そのものの差別化の面では弱く、上手い建付けをして話を進めないと何段階かある関所のいずれかで引っ掛かりそうとのことだった。この辺りは初めて申請する者では理解が及ばない部分。これでは確かに自分で資料を作成して真正面から突破しようとしても難しいだろう。
結局2時間弱、話しては現場・システムを見てもらい、その後また説明する・質問するを繰り返してかなりのご理解いただけたのではないかと思う。A氏自身我々の事業に高い共感を持って頂いたようで、継続してサポート頂けることになった。
認定を取るには通常半年ぐらいはかかるようなので、もし上手くいったとしても長丁場、もちろん途中で駄目になる可能性もある。ただ、この過程自体が事業を磨き、事業計画の実現性を高めると考えている。ホント、良い方に巡り合えて良かった。。。
さあ、今日は久しぶりに俊助が静岡から帰ってくる。明日から一泊で母の実家(山口県田布施町)に墓参り&釣り。初めて息子と一緒に酒でも飲むかな〜。。。という訳で、これから丸2日仕事放棄します。皆様、良いお盆をお過ごしください。
8/8(土) 26.ストレスMax! 業務改善と付加価値向上の起爆剤として考えていることがある。
具体的な内容は伏せるが、これを実現しようとするとそれなりの先行投資が必要となり、ギリギリで回している現状から考えるとちょっと厳しい。そこで思い付いたのが助成金の活用。前々から使えるものは使った方が良いとアドバイスされていたが、どうも気乗りがせず、これまで唯一活用したのがベンチャー育成助成金。これはビジネスコンテスト的な要素が大きく、事業計画のブラッシュアップと他流試合のために応募したので、目的が全く違う。
不思議なもので、こんな時に懇意にしている某振興センターのコンサルの方から助成金のご案内があった。経済産業省が元締めの地域創生関連補助金の2次募集。調べるてみると設備投資の2/3が助成される。これはイイと思い、早速中国経済産業局の面識のある方に連絡を取ってみた。
なぜか申し訳なさそうな感じの受け答えで、結局一度訪問することにした。やっぱりここでもなぜか申し訳ない感じで説明を受けた。どうも助成金を受けるには暗黙のルールがあるようで、新参者にはかなりハードルが高いようだ。結局、この助成金の受付窓口である商工会で相談されてみては、ということになった。
アポを取ろうと電話してみると、窓口段階で明らかに迷惑そうな対応。それでも喰い下がって専門員?に繋いでもらった。するとかなり高圧的な口調。「おたくは何の勉強もしていないのに、」「おたくはこんなことも知らないのか、」の連発。グッと我慢の大人対応を続け「だからお聞きしたくて連絡したんです」と聞き続けると、最後はかわいそうに思ったのか「具体的な資料作成支援は外部団体が行っている。そちらに相談してみてたらどうか」その団体は、元々情報を頂いた某振興センターという冗談みたいな話し。この助成金は申請しないことにした。
その後、地域資源活用関連の助成金のご案内を頂いた。8/3の公示で今度は早めに連絡しようと思って8/4に中国経済産業局に連絡を入れると、今度はこの助成金担当者に繋ながった。前回は「説明会にも出ていないのによく電話してきますね」と言われてしまったので、今回は「説明会はないのですか?」というところからはいると、ここでもなぜか申し訳なさそうな口調。説明会はなく、申請するには既に日程的に厳しいとのこと。この助成金を受けるには、その前にある認定を受けないといけず、その認定には通常半年ぐらいかかるらしい。
だったら公募するなよ、って感じだが、ここでもグッと我慢な大人対応を続けると、その認定は某政府系団体が行っているとのこと。たまたまその団体の部長さんと面識があったので連絡を入れてみると、受付段階で「忙しいので掛け直してくれますか?」とウソみたいな対応。誰のための組織なのか?この受け答えで察してしまった。多分社内に居る人は偉いコンサルタント先生で市井の哀れな中小企業が助けを求めて連絡を入れてくる感じかな。
まあ、確かに哀れな弱小企業なので仕方ないけど、結局その部長さんは親身に対応して下さり、認定のサポートをしている専門コンサルタントの方とお会いすることになった。さて、どんな人が来るのか???そのうちまたレポートします。
8/1(土) 25.固定化 猛暑爆発!昔から夏は暑いけど、これ程まではなかったのではないかと疑いたくなるぐらい暑い。
こんな日は、風の抜ける板間で冷たいものでも飲みながら日中をやり過ごしたいところだが、今日から恒例のしょうりき里山子ども合宿。これから急いで準備に取り掛からなければならない。
この合宿も今回で6回目を迎える。当初の頃より参加してくれる子ども達はすっかり入れ替わり、今年は東京からの参加者が半分を占める。年間10数回行う体験行事の中でもこの回はやっぱり特別で、24時間をどう使うか、何をすれば未来につながる体験になるか、毎度のことながらギリギリまで思案する。
例年は雨降りの日にあたることが多く、出来ることが限られて苦労させられた記憶があるが、今年はこの猛暑の中での開催。熱中症のリスクを回避しながら達成感のある体験を提供するにはどうすればよいか、これはこれで結構難しい。
もうすぐ大学生スタッフもやってくる。彼ら彼女らは純粋なボランティアで交通費さえも出していない。それでも来てくれるのは、スタッフとして参加すること自体に何かの意味を見出しているからだろう。今回はどういう役回りで運営してもらうか、プログラムを考える際のもう一つの肝でもある。
そんなことを考えながら独り言を書いていたら、あっという間に1時間。最適解を考える過程は嫌いではない。本当はもうちょっと考えてみたい気もするが、決めないと間に合わない。最後のエイヤ!は現時点でこれ以上はないという思い込み。これ以降は運営に集中し、決めたことについては悩まないことにしている。
そして、もっと良くできるはず、という意識が次の検討の出発点となる。運営した結果は検討の題材。これ、僕がプログラムを固定化しない理由です。
7/25(土) 24.有言実行? 有言・不言と実行・不実行で自分を振り返ってみる。
おそらくこれまでほとんどは有言・不実行だった。特に自分を律する類のもの、例えば試験勉強だったり、禁煙・ダイエット等々、周囲に宣言してはやり遂げられないの繰り返し。特にそれに長年付き合ってきた妻は僕のことを嘘つきのお調子者としか思っていないと思われる。
弱い自分を自覚するが故、宣言することによってその弱い自分を制しようと思ったはずが、負けると宣言する前より信頼を棄損する。そのうち宣言すること自体に満足してしまって、冷ややかな目線さえも気にしなくなる。信頼はゼロからマイナスに。言わなけりゃいいのにとつくづく思う。(が、また繰り返している)
仕事に関しては、当初不言実行、途中から有言なんとか実行、現在は有言実行努力という感じか。
不言実行は自信が無かったから。それと強い評価意識。有言して実行できないとマイナス評価になり、いつの間にかやっていたら「おっ出来るなコイツ」って感じのプラス評価がもらえると考えた。今考えたらダメダメ新社会人。仕事での有言は目標設定と同義。ストレッチの目標を持たない実行は出来ることをしているだけだ。
そのうち目標管理制度なるものが人事評価の主流となった。これは有言実行を促進するシステムと言える。半年もしくは3カ月単位で自分の目標を宣言して、それに対して達成度合いを測り評価するというもの。これで有言実行するしかなくなったのだが、高い目標を掲げたら出来ないかもしれないし、低い目標は駄目だし、会社や所属部門の要望も勘案して設定する必要があるしで、上司との話し合う時間が格段に増えた記憶がある。この辺りから、ストレッチしてでも目標を高いところに置こうと考え始めた。それなりに必死にやってある程度の確率で目標をクリアできた。(ような気がする)
そして現在、有言しないとそもそも自らの役割を果たさないと考えるようになった。妄想と思われても仕方がないことも、それが本当にやりたいこと・やるべきことであれば内外に宣言しないとダメだ。それを必死に実現するサイクルが仕事の回転を早め成長を加速させる。市場が自然拡大している状況以外は、結果的に事業が大きくなったという状況は生み出しにくい。
何を有言するかが非常に大事だと思う。「会社は経営者の器以上に大きくならない」の器の表すところは、経営者の目標設定力と言えるかもしれない。自ら望んできた道、実現すべき未来を構想し、出来ると信じて、有言しながら進むしかないですね。
7/18(土) 23.早起きで三文得したか? 出荷作業を朝型に変えて10日が過ぎた。
週3回の販売日、これまでは出荷作業が終わるまで(平均3時)仕事をし続ける形だったが、20時には切り上げ食事・入浴を済ませ一旦睡眠をとり、3時から仕事を開始、6時の納品出発までに全ての業務を終わらせる形に変えた。
実際、業務時間を切り変えたのは正解だったと思う。何と言っても最後が眠くない!クリアな頭で検品や仕分けができるので作業効率も良く、実際に業務時間も短くなっている。実は出荷量が3か月前より(昨対比も)1.5倍に増えているのでかなりの業務改善が出来たと言える。
もちろん、これを持って業務工程が構築できた訳ではない。事実、睡眠時間は短いままだし、こんな勤務形態で働きたいなんて人は皆無だろう。事業を展開できるようにするためには絶対乗り越えないといけない壁。乗り越えられる確信はないが、その壁の向こうにある景色を想像すると元気がでる。不安を希望で打ち消しながら日々地味な作業と試行錯誤を繰り返している。
ここにきて、課題がかなり明確になってきたのも精神衛生的には良い。事業としての黒字化が視野に入り、そこに至るまでの過程と改善すべき課題がハッキリすれば、具体的な対策をたてることができる。思いが先行して夢を語るように事業の先を話していた頃と、現実に見えてきた今では話す内容が全く違ってきたように思う。たぶん話しに以前のような勢いはない。それでいいと思っている。勢いがなければ話せなかった当時より事実と具体的予測を訥々と話すことができる現在の方が精神的に落ち着いている。
早起きにより大きな問題も浮上した。食事と睡眠の間が短く、明らかにメタボ的にまずい。事実驚くほど順調に体重が上昇傾向。やっぱり苦手な食事制限もセットにしないといけないかな。うーん、ちょっと辛い。
7/11(土) 22.早起きは三文の得 まずはお知らせを二つ。
一.今週から独り言を土曜日の更新にいたします。販売時間を早めた関係で金曜日はどうにも時間の自由が利かなくなりました。何卒ご理解願います。
二.UIターンの講演に東京に行ったことは独り言でもFBでもご報告した通りですが、実は当日の講演やその打ち合わせ、当方の事業のことをNHKさんがずっ密着取材?されていました。その映像が7/14(火)のNHK広島「お好みワイド」(18:10〜)で流れる予定です。県の方、東京のご参加者、まごやさいの出荷農家さん、配達の様子、納品先(今回はPasta la Vistaさん(大手町)にご協力頂きました)、私の農作業のシーンまで、計5日間に渡って取材を受けました。どのような仕立てになっているのか皆目見当もつきませんが、もしお時間が合えばご覧頂ければ嬉しいです。
と、宣伝はこれぐらいにして、最近のまごやさいのことなど。
6月に新しい拠点「VAセンター」で業務を始めたのは以前独り言で何度も触れたが、先週更に大きな変化があった。それは販売時間の変更。見た目的には綺麗な広い場所に移って業務を開始!の方が派手ではあるが、言ってしまえば仕事の場所・出荷の場所が変わるだけなので慣れてしまえば何てことはない。
一方、販売時間の変更は及ぶ影響の範囲が大きい。具体的には収穫後の販売時間(社内では当日販売と呼んでいる/収穫前に販売するのは予約販売)を前後に拡大したのだが、まずはお取引先の飲食店への説明が必要で、収穫時間が前倒しされるので農家さんへの説明・協力要請も必要となる。双方ともそっぽを向かれたら事業そのものに大きな影響がでる。いかにその変更を前向きにとらえて頂けるか、5月末の臨時農家会議に始まって2カ月近く、その理解に時間を充ててきた。
また、システム変更も大きい。ずっと時系列でシステムが回っており、販売時間を延ばすためにはシステム自体の時間的工程変更を行わないといけない。特に今回は日付が変わる深夜2:00まで注文を受けられるようにしたため、日をまたぐ変更は想定していない不具合を生む可能性があった。日々の業務はほぼこのシステムで回っていると言っても過言ではなく、止めてテストをするわけにもいかず、同じステムを別建てしてテストを繰り返した。
予想通り不具合発生、その都度修正を加えるのだが、2つのシステムを同時に動かす状態で、業務量が倍になる上に、すればするほど新たなテスト項目が出てくる、まさにモグラたたき状態。ほんと、いつになってもテストの類は苦手だと自嘲気味に独り言を呟く日々が1ヶ月近く続いた。
そして販売時間の切り替え日の6/29。前週に飲食店への説明は全て終え、概ね前向きに受け止めて頂いている感触はあったが、それでも注文が入らない恐怖は払しょくできず、ドキドキしながら注文締め切り時間を迎えた。恐る恐る注文画面を見てみると、、、嬉しいことに過去最高の受注件数となった。もう感謝しかない。出荷時間の前倒しに快く応して頂いた農家の皆様、主旨を理解してご注文を頂いた飲食店の皆様、本当にありがとうございました。
蛇足ながら、この変更に伴い我々の業務時間も一変した。これまでは概ね週3回深夜3時まで働いていたが、7月からは週3回深夜3時から働き始めることになった。夜型人間から超朝型人間へ。早起きは三文の得になってくれれば良いな。
7/3(金) 21.苦手な人 前職の職業柄か、人に対する印象を極力ポジティブに捉えようとする習性がある。ネガティブなイメージを持つと話を聞く態度や質問にその心情が出てしまい、良い結果につながることは少なかったためだ。おそらく元々の私の性格ではない。長く仕事をする中で培われたのだろう。
最近その習性が変わってきたかもしれない。
というのも、この人とは合わないという感じている自分に、自分自身が気付いてハッとする場面に何度か遭遇したからだ。特に仕事上はなるべくそのような感情自体を封印してきたつもりだったが、その抑えが効かなくなってきたのかな。
ひとつのタイプは、質問を通じて自己の知識や経験を誇示する人
もうひとつは、当事者のはずなのに批判と評論しかしない人
たぶん、前者は昔の自分を思い出すのだと思う。コンサルタントとか名乗って、自分の知識をさらけ出すことで力を示そう、相手にすごいと思われようとしていた自分が思い出されて恥ずかしくなる。その当時の自分に言ってやりたい「聞きかじりの知識と誰かの経験を読んだだけじゃ動かせる人にはなれない」と。
後者は、モチベーションを著しく下げさせられるから。往々にしてそんな人は自分は完璧に仕事をこなしていると思っている。しかも往々にして弁が立つ。違う、面倒な仕事を完璧に回避してきただけだ。下手でも不器用でもエエから、気付いたんなら、言ったからにはやろうや!
てなことを考えながら人と会っていると言ってしまうと駄目なのかな?この年になって素直な?元々の?自分が出てきたようで、怖くもあり、楽しみでもあり。。。
6/26(金) 20.やっぱり いよいよ明日は東京。木曜日に遅ればせながらホテルの手配をしようと思ってネットで探したが、見事に満席のオンパレード。初めは駅に近い品川で探すも空室ゼロ、そこから山手線沿線にずっと北上して探し続けたけれど、どれもこれも見事に満席。たまに見つかると一泊5万円前後の高級ホテルか、2000円前後のカプセルホテル。週末だからなんだろうけど、あれだけホテルがあってもまだ足りていない東京の誘因力に愕然となった。
結局1時間半探し続けて、ようやく見つかったのは池袋の某ホテル。夜に会食する高田馬場より北には行きたくなかったがダメだった。しかも、たまたまキャンセルが出たタイミングで僕が電話した(ネットでは埒が明かなくなり途中から電話攻撃に転じました、苦笑)ようで、ラッキーでしたねと言われてしまった。
久しぶりの東京、高校の同級生が一緒に飲まないかと声をかけてくれた。高田馬場に昔ツルんでいた同級生が経営するお好み焼屋があり、何かの時の集合場所みたいな感じになっている。急なことで何人に会えるか分からないけど、再会が今から楽しみだ。
考えてみれば、Uターンして農業体験を始めた時も、宅配を募集した時も、イの一番に手を上げてくれたのは高校の同級生だった。それぞれが色んな人を誘ってくれて、ベースの顧客が出来た。何かの時の相談するのもそう、気が滅入った時に電話するのもそう、たぶん僕が一番自然体でいられるのは同級生の中に居る時だ。そしてライバルとして刺激を与え続けてくれる存在でもあり、成功が素直に喜べるのもいい。
明日は5時過ぎの志和口始発の汽車(芸備線は電車ではないのです、苦笑)の乗って東京に出発する。先程ようやく講演資料が完成した。これから出荷作業、普段通りだと睡眠時間が確保できないので、マキを入れて頑張んないと。講演も飲み会も体調万全で臨みたい。
6/20(土) 19.日々反省・日々進化 先週日曜日、中国新聞の「ビジネスなう」というコーナーで取り上げて頂き各所から反響を頂いた。記者の方がわざわざこちらまで足を運ばれ、現地の視察もした上で、更に2時間を越えるインタビュー。お話しした内容や意図をキチンと汲んで文章にして頂いており、本当に感謝しかない。
これまで地元では、なるべく派手なことはせず、拠点も実家で関係者以外には目に触れない状況でやってきたので、我々の存在を知る人はごく少数だったと思う。それが5月に配送車にペイントを施して野菜の集荷にも使い、6月には町の中心部に拠点を設け、そして今回の報道と、地元でもそれなりに認知されるようになってきたように思う。
今後の展開を考える時、地元認知の広がりはプラスに働くと予想する。特に出荷農家の拡大には追い風になるだろう。ただし、それはこの事業を善意に捉えて頂くことが前提となる。現時点でも向原町内30軒を越える農家さんと関係を持っており、好む好まざるに関わらずその1軒1軒がまごやさいの情報発信源となる。
認知がない中でまごやさいの話をしたところで大した反応はないと思われるが、ある程度認知が広まった中で話題に上がると伝播力が強くなる。しかも良い噂はなかなか広まらず、悪い噂は一瞬で拡散するという特性を持つ。且つ善意で捉えて頂いている中で少しでも悪いことが起きると、そのギャップが伝播力を増長させ、しかも尾ひれがついて回る。
母の言った言葉が自分にも刺さっている。
「雄ちゃん、新聞に大きくでとったね。ユウ子さんも鼻が高かろう」新聞を見た現友人・旧友人?から何人も連絡があったらしい。その度に「わたしゃ、背筋の伸びる思いがするよ。胃が悪くなりそう」とこぼしていた。おそらく母も直感的に分かっている。決して誇らしいことでも自慢したいことでもなく、話しが先行しつつある中で絶対に失敗してはいけない、あの内容以上のことをしないと我々はダメになるんだということを。当事者でなければ分からない感覚。そして、まだまだ至らない部分が沢山あることを自らが痛感しているからだろう。
実際、嫌になるぐらい出来ていないこと、至らないことを日々痛感する。お客様から指摘を受けることもある。何でこんなことが?とか、これどうやったら上手くいくのか?とか、そんな問答の繰り返し。記事であのように出れば「上手くやっている」と思われがちだが、現実は上手くやれるようにもがいている。
事業の成長は生物の進化に似る。日々日々起こる変化や脅威(ストレス)に対して不断の改善・適応を行いながら、ある時突然変異を起こして大きく進化する。大きな進化は不断の適応無しには起きえないと思う。ストレスに対して適応努力を続けることができるかどうか、ここに理念や存在意義、そして生き延びたいと思う強い気持ちが重要になってくる。。。
って、小難しげなことを書いてしまいましたが、もしあの記事を見られて我々に美しい誤解をお持ち頂いた方がおられましたら、一応現実部分もご理解頂いた方が良いと思いあえて書きました。今進んでいる道が正しいかどうか私にも分かりません。正しいと信じて、自らを進化させながら、環境に適した体を手に入れ、願わくば子孫を残せるようになっていきたいと強く思っています。これからも応援頂ければ嬉しいです。
6/12(金) 19.7年ぶり ご縁あって東京に7年ぶりに行くことになった。
6/27(土)14:00〜、東京・有楽町駅前の東京交通会館で広島県から依頼を受けたUIターンの講演をすることに。内容は、Uターンして実際どうだったのか、とか、今やっている農業モデルの話をUIターンをお考えの方々にお話しして、講演後はそれぞれ個別のご相談をお受けするという企画。
ひょんなことから広島県庁とご縁ができ、色々話すうちに県のHPにインタビューが掲載されることになり、今回は東京で話すハメになった。今は苦労話しかできないけど大丈夫かいな?と思わないことはない。調子に乗って偉そうに話したツケが回ったとも言える。よせばいいのに、苦手なことなのに、誰かの役になてるのであればなどと勝手に勘違いし「分かりました、やってみましょう」と言ってしまうバカな性格。多分死んでもなおらないんだろうな。
一方、意気に感じることが人の力を伸ばすのも事実。その一つの例が前回の農業体験であった。小学低学年の女の子で、3年前ぐらいから時々体験に参加していた。ただ、積極的に行事に参加する感じではなく、作業自体を嫌がることもあった。
そんな女の子に前回の行事で「これから作るサラダに入れるエルバステラとセルフィーユの収穫を君に任せても良いか?」とお願いしたところ、これまでとは明らかに違う反応があった。よし、頑張る!を全身で表わしながらユウ子ばあちゃんと畑に向かい、収穫して帰ってきた時の誇らしげな表情。その後も自発的にその収穫物を洗いに行き「園長、できたよ!」と言ってくれた。
家に帰って、当日参加していなかったお父さんにも自分がみんなのために収穫したことを話したようで、それをお母さんが教えてくれた。勘違いでもいい「これは自分しかできない、自分に任された仕事なんだ」と思えれば頑張れるし、やり遂げた時の達成感も倍増する。そんな場面をたくさん作っていくのが我々が提供する体験のコンセプトでもある。
さて、あと2週間。勝手に自分しかできない仕事と思いこんで、ボチボチ準備を始めるかな。
6/5(金) 18.稼働! 想像していたとはいえ、なかなかハードな一週間となった。
6/1、予定通りVAセンターを開所した。それに伴う農家さん向けの説明会を5/26に開催したのだが、センター稼働開始に伴いこれまでの業務工程も見直したため、その業務設計と説明の資料作成にことの他時間を要してしまった。
そして、その週には福屋さんのベジタブルフェアがあり、通常の倍以上の出荷が必要となり、水曜日から土曜日まで、その準備にてんてこ舞い。その直後に贈答宅配が26件、空けて翌週(今週です)は再度福屋さんでの催事販売(フレッシュフードフェア、今日まで売り場に立っています)、その間に、新しい業務工程を試してみたが、改善点山積みでなかなかスムーズに進まず、そして本日は某小売大手さんが視察&商談に来られ、明日は農業体験&ホタル観察会、空けて来週月曜日はまた宅配と続く。それぞれきちんとした準備が必要で、書いててちょっと気持ち悪い感じ。
自らの意思でやっていることとはいえ、なんでこんなに忙しくしちゃっているのだろうと思わないことはない。では、この状況を悲観しているかと言うと、、、実はそうでもない。何でだろう、これを乗り越えれば新たな未来が開ける期待感の方が疲労感より勝っている感じか。
それと、この状況を想定できていたのも大きい気がする。これまで内容は違えど大きな変化を経験してきて多分これぐらいキツイというのが想像できているのだろう。また、この状況って、自分たちがやったことが目に見える改善として現れやすく、進化とか成長とかその類の実感を持ちやすい。
たぶん、当事者として、その自覚と意識を持ってことにあたっている人は恐らく僕と同じような高揚感を持つのではないかと思う。ただし、その意識のない人にとっては地獄のような環境だろう。「苦労は買ってでもしろ」と言うのは名言だと思うけど、全ての人に当てはまるとも思わない。そしてどちらの道を選ぶかも、やっぱりその人次第なのだと思う。
さて、ひと眠りして明日もしっかり生きよう。おやすみなさい。
5/29(金) 17.余裕 今年もホタルが飛び始めた。
例年よりも少し早い気がする。こっちに帰ってきて7年目、自然や気象の時間的感覚が出来始めているのかな。毎年同じようなことが起きているようで、実はその年々や時期々々で違う。梅や柿の表裏(沢山成る/成らない)、水が多い少ない、虫(特に稲に影響を与えるカメムシ)が多い少ない、など特に生活に密着した自然や気象は地元話題の中心でもある。
ホタルに関しては、昨年は上流の山の木を切った影響か泥水が流れて心配し、今年は川岸の草を一斉に刈ってしまったので心配したが、どうやら例年程度には飛んでくれそう。川面を漂う光りたち、やっぱりこの時期この場所にあって欲しいと思う。
そんなのどかな田舎にあって、有政家は大騒動。不夜城の様相を呈してきた。原因は色々重なってしまったこと。25日のセット野菜の宅配が33件、お取引する飲食店が増え注文やお問い合わせが増大、28〜30日は福屋さんでの催事販売(ベジタブルフェア)で通常の3倍以上の出荷が必要となり、31日はVAセンターへの引っ越し、翌日は26件の宅配と続く。
自らの意思でそうしているとはいえ、妻のみならず母までも不眠不休に近い状態になっているのはとても不本意。いくらシステム化しても実労働部分は実物が流れる限りは発生し、小量多品種型の商材は機会による効率化が非常に難しい。取引先・出荷農家が増えるほど、作る野菜が増えるほどその問題が真正面に立ちふさがり、その都度越え方を考えてきたが、まだ最適解には至っていない。黒字化するための最も大きなポイントの一つだ。実労働量は人件費という形で事業にインパクトを与える。そして過労働は事業継続に影響を及ぼす。
昨日から始まったベジタブルフェア、お陰様で好評で昼すぎにはほとんど野菜が無い状況になってしまった。もっと頑張らないと!あっ、これ過労働の原因の一つ。今日の夜は、ホタルを愛でる余裕を持たなくっちゃ。
5/22(金) 16.転石苔を生せず A rolling stone gathers no moss.
英国のことわざらしい。高校の英語の授業の時だったか、上記のフレーズを習った時、日本のことわざと全く同じだと思った記憶がある。日本も外国も同じ教訓があるんだと妙に感心したけれど、何てことはない和約したんだから同じで当たり前か。当時の僕はカッコ良いフレーズだと思った。(特にローリングストーンズが好きだった訳デハナイ)
元々は、職や住居を転々とする人は地位も財産もできないという戒めのことわざ。確かに言い得て妙。それが転じて、積極的に活動している人は時代に取り残されないというポジティブなニュアンスでも使われているらしい。
僕もまさにそうか、大阪・福岡・東京・広島と居を変え、その間に仕事も色々変わった。広島に帰ってきた後も農業体験・ハローワークの嘱託・飲食店経営・野菜の生産・販売と一つに留まることはなかった。戒め通り財もなければ地位もない。1社目にそのまま留まっておけばと考えないことはない。
一方、流れ続けてきた軌跡が、全て今につながっていると感じるのも事実。一見今とは関係ないようなことでも、その当時の経験は今に十分生かされていると思うし、今この形で事業が出来始めたのも、過去の経験抜きでは考えられない。ある地点に辿り着くためには、流されないと(流れていかないと)いけないとも思う。
そして、活動拠点をVAセンターに移すことでまた流れていく。野菜の集積場所を変えるだけではなく、業務工程・野菜の管理方法・栽培情報収集など、これまでの業務をすべて見直すつもりだ。そこには大きなストレスがかかるのは経験上予見できる。スタッフの皆にも伝えている。「変化によるストレスは進化の必然、それを越えたら筋力も体も大きくなる」と。
転石は、流れる過程で角が削れ、割れ、小さくなり、最後は砂になって拡散するが、我々は流れるごとに色んなものを巻き込み、大きくなり、存在感を増していきたい。そう、転がる毎に大きくなる雪だるまみたいな感じ。自らの意思で流れ、その道を決めながら、、、。転雪糧を生す、かな。(チョット強引、苦笑)
5/15(金) 15.年齢 最近、年齢を伝えた後の反応が変わってきた気がする。
昭和43年生まれの46歳、生理学的には加齢によって白髪や皺が増え、体系も変わったことは間違いない事実。何も話さずに年齢当てをしたら、やっぱり45.6歳と言われるのだと思うし、多分昔もそうだったんだろう。
それが会話の中で年齢を伝えた時、その昔は「もっと年上かと思っていた」という反応がほぼ100%で、現在は「もっと若いと思っていた」と言われることが多くなった。お世辞が半分としても(思った以上に年なのね、という意味合いでもあるので素直には喜べないが)、たぶん年齢的な潮目を越えたんだろうと思う。
思えば、昔キャリアカウンセラーとかをしていた頃は「しっかりした人に見られないと」という意識が強く、落ち着いた話し方をするように心掛けていた。今は逆、ベンチャー事業らしく、もしくは農家さんが打ち解けてくれるように、元気にハッキリ話すことを意識している。というか、たぶんそれが今の自分の話し方のベースになっている。
年齢そのものを意識しなくなったのも最近かもしれない。30歳の自分とか、40歳はこんな人にとか思っていたのは今は昔。今を必死に生きるだけで、先日たまたま娘から「お父さん何歳になったんだっけ?」と聞かれ、はっと46歳の自分を自覚した。考えてみればすっかりオジサンだよな。
服の趣味も、実際着る服も20代後半からほぼ変わっていないし、25年前から着続けている服もある。周りがどう思おうが関係無し、服と本体が完全にチグハグになるのもそう遠くないのだろう。いや、その前に体系の変化に伴う、着られない服の増大(特にパンツ)を喰い止めるべきか。
てな、味噌にも糞にもならないことを書いている、アホな46歳がここにいます。アホついでに娘との会話の続きを。「そう考えたら、お父さん結構若いね」こんなことで喜んでいる、親バカ現在46歳でした。
5/8(金) 14.会議 小さい組織ながらも、週3回わりとキッチリ会議をしている。月・水・金曜日の朝9時からだいたい30分、時には1時間強になることもある。
内容は、業績・営業・栽培状況の共有、顧客からの感想・意見・クレームの報告と対処についての検討、各業務で困っていることなどの相談、その日の注文と収穫内容の確認など。毎回内容に変化があり、今のところはマンネリ化していないと思う。(たぶん)
その昔、会議系は全般的に嫌いだった。特に朝礼。今日の一言みたいなものを順番で発表したり、既に知っている業績状況を確認したり。そして上司からの訓示みたいなやつ。やること自体が目的化してしまっているような気がして、その意味や有用性がよく分からなかった。
こっちに帰って事業を始めた時もそう。最初こそ会議的な場を定期的に設けていたが、そのうち不定期になり、ほとんどしなくなった。beと孫野菜農園+しょうりき山里公園のかけもちで物理的に時間を取りにくかった状況もあった。自分が考えたことを、すれ違いざまに話すだけ。それで自分の方針や考えは伝わっていると思っていたし、現場で困っていることを理解できているとも思っていた。
妻から何度か「あなたが何をしようとしているのか、今後どうなるのかが全く分からない」と言われたことがある。その都度言葉を尽くして説明しているし、それこそ24時間ほぼ一緒に過ごしていて大事なことはリアルタイムで話しているつもりなのに?と、逆に何故そんなことを言うのか不思議に思ったぐらいだ。
何度か同じ状況が繰り返される中でようやく気付いた。自分が伝えていると思っている内容と、相手に伝わった内容には大きな差があることを。言葉は氷山の一角だ。水面下にある知識や経験・思いなどがベースになって発露された一部分が言葉となって出てくる。同じベースを持っている人が聞いたら、その言葉は発した人と同じ内容で理解できるかもしれないが、現実はそんな人はいない。違うベースを持つ人は、違う解釈をする可能性が高い。
多分、日々の会議は共通のベースを作るのに大きな役割を果たしており、キチンとやればその有用性は高いと思うようになった。事業方針や業務の理解だけでなく、局面々々の判断力やモチベーションなどその影響力は大きいのではないかと思う。
さて、その効果が出るか!?半年ぐらいしたら分かるかな〜。
5/1(金) 13.May 今日から5月、まごやさいにとっては気合の入る月です。というのも、今月から旬野菜の宅配セットが始まるからです。旧:しょうりき山里公園発足当初から継続している我々の原点ともいえる思い入れのある事業。9割の方がリピーターなので昨年と同じでは満足度が下がってしまいます。今期もご満足頂けるよう全力で頑張らないといけません。と言う訳で、独り言も気合モードにチェンジです!
ついに、やっと、一線を越えた。
露地野菜中心の関係で、どうしても冬〜春先にかけて出荷量が激減してしまう。具体的には12月〜4月、この間これまでは一回の出荷金額が十万円を越えることはなかった。それが4月は平均出荷額が10万円を越えた。昨年対比50%UP、出荷農家さんと飲食店さんが増えたことがそのまま業績に寄与した格好だ。
ただ、それだけではない。栽培から包装・配達まで全て一貫してやっている関係で、出荷額が増えると二乗倍的に業務量が増える業務構造。3年前、瞬間最大風速的に10万円を越えた時は仕分けが徹夜になった。それが今は平均AM3時。まだまだではあるが、それでも出荷業務も効率化できつつあると言える。
何より、事業の先に見える景色が違う。妻。母と3人でやっていた頃は、どれだけ頑張れば行きつけるのか、明確なイメージを持つが難しかった。当時の平均出荷額5万円。今なら、今の更に倍ぐらいまでは具体的なイメージを持つことが出来る。新たに加わった博さんと民ちゃん、陣容は2倍弱だが業績イメージは4倍以上、人の存在はそれほどに大きい。
思い返せば、6年間ずっと事業の離陸を言い続けてきた。言っているうちは出来てないのと同義。今年は出来る。May be、いや絶対に成し遂げる。これで出来なきゃ、経営者として失格。
4/24(金) 12.近況など まるで初夏のような日中。つい先日霜が降りたのに、何と言うか、メリハリの利いた天気ですね。配達は博さん、畑仕事は民ちゃんとばあちゃんが頑張ってくれているので、私は田んぼ仕事を主に担当。5枚の田を、1枚平均5時間かけて、5万円の中古トラクターで耕す日々。農作業が終わる時間もだいたいPM5時で、まごやさいのメンバーも現在5名、何だか5縁な感じです。
その他の近況を少し。
今月から始めた量り売り、その後もなかなか好評を頂いています。特に天気のよい週末は「今日の夜は大盛りサラダ!」というモードになるのか、量を出してほしいとの要請が来ており、本日も早朝から民ちゃんが収穫に回っています。本当に有難いことです。
逆に予想以上の収穫ペースになっており、出せる野菜が心細くなってきているのが目下の悩み。考えてみれば、量り売りに限らずこれまで需要と供給のバランスを取り続けて規模が大きくなったのがまごやさいの歴史です。では、この延長で頑張れば良いか?否、今の延長上に未来があるとは全く思っていません。システム化が一つの転機になったように、正のスパイラルを継続するためには、仕組みの革新や工程の再考を常に行っていかないといけないです。苦しくもあり、楽しくもあり。
次に、パッケージセンターの名称が決まりました。「まごやさいVAセンター」(通称:VAC)
VAにはValue Added(付加価値)、Vegetables Assort(野菜の分類・取り揃え・組み合わせ+野菜による調和・交際)という意味を込めています。読み的にはバックになるので、まごやさいのバックヤード的な感じにも取れたらと思いメンバーにも伝えたのですが、、、皆はこれまで通り“センター”と呼んでいます(泣)。結構いいと思うんだけどな〜。やっぱり自己満足?欲張り過ぎかな?そうそう、昨日保冷庫が設置されました。内装に少し手を入れるので本格稼働は5月の下旬になりそうです。
俊助は自動車学校に通い始め、そろそろバイトも始めるようです。サークルは週1、2回運動が出来るところを探しているとのこと。同学科の友人たちと週末ごとにお互いの部屋で泊まろう企画?をしており、初回は俊助宅。菜花(こっちから宅配)とアンチョビのパスタを作ったと聞いて笑っちゃいました。
佳穂は卓球部に入りました。生活ペースの激変で体調を崩し一度休みましたが、とても充実した日々を送っているように見えます。取り合えず運動能力測定はかなり上位の成績だった模様。初回のテストは、、、言ったら怒られそうなので差し控えます(笑)。楽しみは週末の頑張ったお菓子、金曜日の帰りに駅のマツキヨで買うことに決めているようで、今夜は電車でポリポリお菓子を食べながら、スマホで英単語を覚えながら帰ってくることでしょう。
本日も元気に野菜の販売、明日は終日田んぼ作業、明後日は、某産婦人科さんの田植え体験と続きます。天気もいいし、テンション上げていきましょう!
4/17(金) 11.好きな仕事 昨日は義弟(年上ですけどね)の克くんと田んぼの粗がきをしました。
毎年粗がきのことを書いているんですが、やっぱり書きたくなります。要は水を入れた田んぼの土を壊れかけたとトラクターで混ぜるだけ。単純作業に近く、時間もかかり自分でも何か楽しいのか改めて聞かれると答えに窮してしまいます。
昨日の来客第1号はスマートなハシボソカラスでした。トラクターに乗っていると不思議と近くまで逃げません。混ぜた後に浮いてくる虫やカエルを狙ってちょんちょん跳ねながら着いてくるのが愛らしく、街中で見かけるのとは全く違う印象です。艶やかな黒い羽根が日光にあたって青光りするのもなかなか格好良いですね。その後やってきたのは立派な青鷺。こちらは思っていたほど餌が無かったのか、しばらく歩きまわった後に飛び去って行きました。
作業の最中、奥野さんに声をかけられました。米作りの(野菜作りや漬物も)名人で、田んぼもお借りしている、この事業を始めた時からお世話になっている農家さんの一人です。その奥野さんが「田ごしらえを始めたんじゃね。おたくは上手に米を作るけえ精が出るの」と予想外の一言。
米作りを始めて7年目、途中3年連続稲を倒し(下手くその典型的失敗)、毎年熱中症になりながら田んぼに生えたヒエを取ったり、刈り取り時期を上手く合わせることができずドロドロの田んぼで稲刈りをしたりと、自分では全然まだまだと思っていました。他にも美味しいからという理由だけで作り難いコシヒカリを作り続けたり、収量が下がるのが分かってても農薬は使わないし、5万円で買った30年物の中古のトラクターを使い続けていたりと、プロの米農家から言えば素人の典型でしょう。
冗談もしくは皮肉かな?と思って「そんなことはないですよ」と言葉を返すと、真顔で「いや、できた米自体がいいわな。倒れるぐらいしっかり作れば米も美味かろう」どうもここ数年の収穫直前のこうべを垂れた稲の状態を見て言ってくれているようでした。これは嬉しかったですね〜。
お陰様で毎年完売が続いており、且つ全ての方がリピートという状況です。ご注文が増えた分だけ田んぼを広げながらここまで来て、今年は10,000平米になりました。もうちょっと増やすかな?トラクターが欲しい。。。
4/10(金) 10.量り売り お取引先の舟入市場でサラダ野菜の量り売りを始めました。
過去、催事的にしたことはあるのですが常設は初めて。1年間お取引をさせて頂きお客様の認知も広がってきた中で、より我々らしさが伝わり変化や動きのある売場に繋がればと思い、我々がご提案しました。
量り売りと言うとどんな印象をもたれるでしょうか?例えばヨーロッパの街角のマルシェ。おしゃれなテントの下でうず高く盛られた野菜を対面販売している光景が代表的なのかもしれません。野菜をそのまま持ち込んで並べ、販売毎に野菜の重さを量って袋詰めすればよいので、すごく合理的で且つ簡単に始められそうな感じがするのではないかと思いますが、既存の販売店で始めようとするとそう簡単ではありません。
まずは会計方法。バーコードのポスレジで会計をしている中で、その都度違う金額で且つバーコードがない商品をどう会計するのか。レジメンバーも巻き込んだ結構大がかりな話になります。もちろん、秤や量り売り用の什器、POPなども用意しないといけず、且つその買い方に慣れていない方に対してかなり説明する必要があり、店側の負担は相当のものになります。
もちろん、我々供給側も結構大変です。今回は特にサラダ用の野菜を複数選んで買って頂ける量り売りをご提案したので、まずは単価をどう合わせるかが非常に難しい。販売を考えると単価を合わすしかないのですがレタス類とアクセントになるハーブ、彩りを添える根菜類はそれぞれ単価が違います。しかも出荷農家それぞれ違うので相殺して金額調整するわけにもいかず、金額設定にはかなり知恵を絞る必要があります。
また、やり始めると途中でやめるわけにはいかず継続して出荷し続けられるのか、痛みの早い葉物をどう鮮度を保って持っていくか、時期々々で変わっていく野菜の説明をどうしていくのか、それぞれの野菜の量のどう調整するか、品切れになった野菜のリカバー方法、売れ残ったらどうするか、などなど考えること満載です。
てな感じで、すったもんだしながら今週火曜日から実験販売を開始しました。幸いにして順調な滑り出しができました。今はなかなか大変だけど、我々特徴や強みを発揮する販売方法として何とか確立・拡大していきたいと思います。
さて、明日はどの野菜を量り売りで売ろうかな。あいにくの雨ですけど、今日も頑張って参りましょう!
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