見合いの重さ


 お見合いして、たまにお互いが「ま、いいかな」という気になることがある。すると「おつきあい」てやつが始まります。
 この時によく紹介人から
「お相手はそれはもうとっても気に入っていて、ぜひにと言われています」
とかって言われる。
 
そう言われるとさ、ちょっとひかない?
 まず、その言葉は本当なのか?と思う。お見合いオバサンはやり手が多い。
 口八丁手八丁。双方に同じこと言ってる可能性大。
で、ほんとだとすると、それはまたそれで、ちょっと待てよ、と思う。

 この
「ちょっと待てよ」は恋愛とちょっと同じかも。
 恋愛で、両方が同じくらい好きってまずないじゃん。で、相手の方が多く好きでいて欲しいじゃん(笑)
 でもそれは自分も相手が好きって前提のもと。好きでも嫌いでもなくて、まあとりあえず会ってみようかという人だと、見合いなら断ろうかなと思ってしまう。

 だって、引き延ばせないでしょ。お見合いだから


 ゆっくりつきあってみたいなあと思う相手、いないでもなかった。
 でも、何度目かのデート中に
「僕たちのつきあいは、マラソンでいえばどれくらいだと思いますか」と聞かれたのね。とっさに浮かんだのは、折り返し地点という言葉。でもすぐに、気持ち的には全然そこまでいってないなと気付いた。で、「まだスタートしたばかり」と答えたんだけど、相手の答えは「折り返し地点」だった。この話し、迷った末にお断りした。
 相手というより結婚そのものに対して踏み切れなかっただけだと思う。だから、違う出会いであれば、ずるずる引きずって3年くらいつきあってたかも(笑)。

 
結論を急がされるというのは重い。
 だからってさ、紹介で出会って、そのまま結論でずに引きずって、結局サヨナラだったこともあって。恋愛ならそれもあるけど、気持ちが高まらないままずるずるするのは時間の無駄だと思ってしまう。
 見合いとはいえその後恋愛モードに入らないとだめ、と友人Mが言った。まったく賛成。
 だから、お見合いオバサンの「気に入っている」はいやなのかもしれない。
 普通さ、そこまで気に入ったなら自分で言えるでしょ?なのにお見合いオバサンが言うのは、オバサンの「作戦」もしくは相手が駆け引きを手抜きしてる。人間関係づくりを手抜きしちゃだめだよね。

 逆説的だけれど、
これが見合いでなければつきあってたな、と思う人がいた。
 sarangはむちゃくちゃ見合いに向かない人間なんかもしれない。