リオでサンバ
お気に入りのテレビドラマきみはペット」が終わってしまった。
この番組、心の琴線に触れるセリフが多かったんだけど、最後の最後に感心してしまったセリフが1つあった。
えー、まず予備知識として、あらすじを簡単に紹介しておくと。
ヒロインは東大出身で仕事バリバリのスミレ。ある日偶然に助けた男の子をペットとして自分の部屋に置くことになります。スミレには同じ会社の彼氏(ハスミ先輩)がちゃんといて、あくまでも彼はペット。だから名前はモモ。もちろんエッチもない。でも、いつもクールな仮面を脱げないスミレにとってモモが唯一心を許せる存在になっていくの。
この3人をめぐって、スミレの友だちとか、モモの元彼女とか出てくるのね。
で、その中に、スミレの彼氏を狙う、会社後輩の女の子紫織(しおり)がいるの。
ドラマ後半で、リオデジャネイロに赴任が決まったハスミ先輩がスミレに「ついてきてほしい」とプロポーズするんだけど、モモの存在の大きさに気付いたスミレは決断ができない。それどころか、内緒にしていたモモのことを言ってしまうんだ。
それで結局ハスミ君と別れて、モモとくっつくんだけど(これもすったもんだあった末だよ、もちろん)、ハスミと別れたことを知った紫織が「わたしはリオに行く」と言い出すの。
でね。そこで、私がフっと想像したのは、「やっぱりあなたが好き」とかなんとか言ってハスミに抱きついていく紫織の姿だった。んだけどね。
ドラマでは、飛行機の機内で、ハスミが一人で座ってて。そこに紫織が登場。
「あれ〜」びっくりするハスミ。
「ハスミさん!」と紫織も驚いた風を装うの。
で、ちゃっかりハスミの横に座って、
「あのね、紫織ね、リオでサンバ習うことにしたの」。
って言うワケよ。
すごくない?
それに対するハスミ君の
「へぇ、そうなんだ!」
ていうリアクションもある意味すごいけど。
普通、そんなんいきなり言われて納得するか?サンバを習うためにリオに行くなんて。
紫織はドラマでは前半悪女っぽく描かれてたんだけど、結局はハスミにマジボレするかわいい女の子。
でもさすが、モト悪女だけある。
彼女は一度ハスミに「好きでなくていいから、一度でいいから、抱いて」と抱きついてるのね(断られた)。
だから二度目はしない。
会社をやめて、リオにまでついていくのは自分の勝手。
だからそれを押し付けたりはしない。
で、「リオでサンバ」。
ハスミ〜、わかってやれよ〜!と思わず応援してしたくなる。
そう、「やっぱりあなたが好き」でもハスミの気持ちは揺らぐと思うけど、もっと自然にすてきな関係にもっていけるよね。
大体さ、どんなに鈍感でもそのうち気づくでしょ。サンバなんて大嘘って。
ほんと、この軽さ、いいよね〜。