人は雑草というけれど
職場で除草作業がありました。
何気なく、草むしりをしていた私の横である職場の人が、一つ一つその草の名前を口にしているのを聞き、最初は、その知識に驚いていたのですが、ふと考えてみると、こうして、雑草としてひいている草の一つ一つにもきちんと名前があり、そして、命もあるんだと思いました。
人は、まるで、それが、当然であるかのように雑草だと勝手にひとまとめにしてひいてしまうけれど、一本一本の草にも、名前もあり、それなりの役割もあってこの世の中に存在しているんだと思いました。
今の季節、石楠花やツツジなど誰もがよく知っている華やかな花たちには、人は、目を向けるけれど、名前も知らない小さな草花には誰も目を向けようとはしない、私も、そんな人間の一人だし、きっと時間が経てば、今日のこの想いも薄れていくのだろうと思うと、少し空しい気もします。
本当に、強くて美しく輝いている命は、人知れず、それでも懸命に生きている小さな小さな草花のような存在の命なのかもしれないと思うのは、私だけでしょうか。