スケッチブック
一冊のスケッチブックがありました。
そこには、今よりも、もう少し私の瞳が元気だった頃描いた絵がありました。確か家族で山に野いちご摘みに出かけたときにスケッチした野いちごの花です。
上手ではないけれど、なぜか風景や植物、ちょっとした絵を描くのが好きでした。絵を描くというにはほど遠いものだったのですが…
水彩で風景を描いていた頃もありました。そのうち、水彩画から色エンピツ画になり、描く対象も風景からより近くで見える植物が対象になりました。そして、今は、スケッチブックも色エンピツも部屋の片隅でひっそりと眠っています。
もう、きっと…
でも、捨てられずにいるスケッチブックや色えんぴつ。
それは、未練ではなく、希望です。
ゼロではない可能性に対する想いです。