治療例 −糖尿病性潰瘍− |
糖尿病性潰瘍も,傷によっては適切な治療により切断を避けることができます。患者様ご自身の治療への取り組み方で,治癒までの期間や治療経過が変わってきます。 |
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右足の踵部に瘻孔(体の深部−しばしば膿や壊死組織,異物がある部位−と体表面とがつながっている孔)があり,なかなか治らないと受診された。感染を起こしていた。糖尿病があり,自力で動くことはできない方であった。
写真は,右足を内側から。左が足先側,右上が下腿側。 |
黄色の線の範囲に皮下ポケット(皮膚の下に広がった傷)が存在。広範囲で,土踏まずまで広がっていた。 |
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リハビリテーション科 |
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足底に切開を加え,皮下ポケット内の膿を除去し,壊死組織を切除。その後,外用剤と創傷被覆材で治療。約3ヵ月で完治。切断は,回避できた。
栄養士による栄養管理も行った。 |
傷の治療と並行してリハビリテーションを行い,下肢の屈曲拘縮を改善した。これにより,踵へ加わっていた過度の圧迫を軽減した。また,患部へズレの力が加わらないように,日々注意した。
これらは,創治癒の促進と創の再発予防が目的である。 |
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治療のポイント
(1)壊死組織除去
(2)感染の治療
(3)洗浄
(4)適切な外用剤の使用や創傷被覆材の利用による湿潤環境維持
(5)糖尿病の治療
(6)下肢の拘縮に対するリハビリテーション
(7)足部への圧迫やズレの排除
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