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治療例 −褥瘡−


褥瘡は治療しても意味がないという方がいますが,大きな間違いです。誰でも,自分自身の体に傷があって楽しいはずがありません。傷があれば,当然皮膚の機能障害を起こします。褥瘡は治らないというのは勘違いです。常に圧迫とズレに注意し,適切に「傷のケア」をしていけば,治る可能性は十分あります。

褥瘡の皮下ポケット切開










(1)仙骨部の褥瘡。下の写真で,線の印をつけているところが,皮下ポケット(皮膚の下に広がった傷)の範囲。このままでは,創全体のきちんとした観察も処置もできない。傷も治りにくい。
この方は,コミュニケーションをとるのが困難で,自力では自由に動けない方であった。
(2)皮下ポケットを切開。この時のみ入院。 (3)9日目。
皮下ポケット切開後は,通院にて経過観察。

(4)約2ヵ月後。外用剤にて治療中。
周辺皮膚も,できるだけ健やかに。
(5)切開後約5ヵ月。 (6)切開後約6ヵ月で完全に治癒。











治療のポイント
(1)皮下ポケットの切開や切除

(2)洗浄

(3)外用剤や創傷被覆材の利用

(4)圧迫やズレを排除