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治療例 −外傷−


外傷では,まず止血を考えます。ひどい出血でなければ,感染予防を考えます。そのためには,日常の傷では傷をよく洗ってください。そして,正しい治療により,傷を速やかに治すことができます。

下肢の外傷

(1)左下腿外側の動物による咬創。消毒などの処置を数週間受けていたが,治癒しないため紹介受診された。当科初診時,感染はなかったため消毒をせず,入浴を許可し,創傷被覆材の治療とした。
右が膝側,左が足側。
(2)洗浄(入浴)と創傷被覆材のはりかえ。
9日目。創が改善し,平らな傷となってきた。創傷被覆材は,非固着性のものを利用(疼痛がなく交換も容易)。

(3)25日目。さらに改善。 (4)その後も順調に治癒していった。

(1)家族が乗っていた自転車の後ろに乗っていて,タイヤのスポークで受傷(左足関節外側付近)。表面から見える傷だけではなく,斜めにかなり深い。消毒などを受けていたが,数週間改善しないため,紹介され受診した。
感染がないため消毒を中止し,水道水で洗って(入浴時などに)創傷被覆材を貼るだけとした。
(2)約1ヵ月で治癒。










治療のポイント
(1)洗浄(細菌や異物を洗い流す)

(2)適切な外用剤の使用や創傷被覆材の利用による湿潤環境下での創傷ケア