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治療例 −各部位の難治創−


なかなか傷が治らないということで,ご相談を受けます。ほとんどの場合は,壊死組織が付着したままになっていたり,創の状態に合った外用剤や創傷被覆材が使用されていないためです。壊死組織はできるだけ取り除き,創をよく観察して外用剤や創傷被覆材を選択しましょう。創の状態によっては,入浴もできます。

各部位の難治創

イメージ

(1)殿部の傷。一部皮膚がブリッジ状に残存(下の写真で,鑷子−ピンセット−をその下に通して示している)。 (2)円滑な創治癒と日々の処置の邪魔になるブリッジ状に残存した皮膚部分を切除。その後,写真のような筒状の特殊な形をした創傷被覆材にて傷を覆い管理。入浴は自由。特別な手術を行うことなく治癒した。



(1)左下腿の難治創。蜂窩織炎を認める(上は内側,下は前面から見ている)。抗生剤の点滴を行い,まず抗菌作用のある外用剤を使用。
左が膝側,右が足側。
(2)その後,非固着性創傷被覆材にて治療。ずっと入浴は許可した。写真は初診後約1ヵ月,治癒。













治療のポイント
(1)洗浄(細菌や異物を洗い流す)

(2)適切な外用剤の使用や創傷被覆材の利用による湿潤環境下での創傷ケア

(3)必要に応じて感染治療