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治療例 −外傷 指−


外傷では,まず止血を考えます。ひどい出血でなければ,感染予防を考えます。そのためには,日常の傷では傷をよく洗ってください。そして,正しい治療により,傷を速やかに治すことができます。

指の傷

(1)紹介を受けた難治性の指の傷。壊死組織が付着しており,感染を起こしていた。糖尿病治療中の方である。 (2)壊死組織を一部切除,微温湯で洗浄。処置後に出血したため,止血効果があり汚染創にも使用可能な創傷被覆材を貼付。

(3)除去しにくい壊死組織に対して,うじ虫による除去を計画した(傷表面にうじ虫を置いたところ)。 (4)2日後。丸々と太ったうじ虫。壊死組織が減少。


(5)うじ虫治療中。
(6)順調に改善。
うじ虫治療を行った後,非固着性の創傷被覆材を使用した。手洗い,入浴可。周囲手の皮膚も健やかな状態になってきた。
うじ虫と創傷被覆材を使い分けるということ。

(7)初診後,1ヵ月半。










治療のポイント
(1)とにかく壊死組織除去

(2)止血

(3)洗浄(細菌や異物を洗い流す)

(4)適切な外用剤の使用や創傷被覆材の利用による湿潤環境下での創傷ケア