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治療例 −外傷 指−


外傷では,まず止血を考えます。ひどい出血でなければ,感染予防を考えます。そのためには,日常の傷では傷をよく洗ってください。そして,正しい治療により,傷を速やかに治すことができます。

指の外傷

(1)指の挫滅創。指先から手のひら側で,関節付近まで傷がある。受傷後,数日経過。正しい治療が行われておらず,出血が続き治癒が進んでいない。周囲皮膚も浸軟化している。 (2)微温湯(水道水)で洗浄。持続する出血に対して,止血効果が期待できる創傷被覆材を貼付。

(3)当科受診し3日目。出血は止まり,肉芽組織も改善。 (4)非固着性の創傷被覆材に変更。
手洗い,入浴可。
(5)順調に治癒。


(1)別の指外傷例。指先の手のひら側。受傷後,紹介にてただちに受診。
(2)微温湯(水道水)で洗浄後,止血効果が期待できる創傷被覆材を貼付し,4日後。

(3)非固着性の創傷被覆材に変更し,手洗いを許可した。その後,順調に治癒していった。










治療のポイント
(1)止血

(2)洗浄(細菌や異物を洗い流す)

(3)適切な外用剤の使用や創傷被覆材の利用による湿潤環境下での創傷ケア