2003年4月『鉄腕アトム』誕生…いやいや、
『広島県手話通訳士協会』設立!

 手話通訳士試験が始まって14年が経過し、広島県内では22名の手話通訳士が誕生しました。

 以前から、数名の仲間で選挙や司法関係の学習会を開いたり、士養成講座の担当などをしていましたが、年々私たちに求められるものも専門的で多岐に渡るようになり、「こりゃー、もっともっとみがかんにゃいけんね。」とか、新しい手話通訳士の方々から「情報交換や現任研修の場が広島にもほしいです。」との声が少しずつ増えてきました。
そして、昨年の七夕に、県外転出者等の方を除いた18名によびかけを始めました。(七夕…決して年に1度会えばよいと思ったわけではありません。)

 他県士協会の会則などを参考にさせていただき、名称、事務所、活動内容、会則など話し合いを重ねる中で、「設立総会へは士協会から誰か来てんかね?」「他の所は来とってよ。」「ほいじゃ、お金はどうなるん?」「士協会へ聞いてみんさい。」となり、士協会事務員の川島さんには特にお世話になりました。

 事務所は広島県聴覚障害者センターに快く置かせていただくことになり、横断幕も県ろう連の職員が達筆を振るってくださり、何とか形を整えて、4月20日設立総会を開くことができました。あいにく当日は、士協会の役員会と重なっていて出席はありませんでしたが、立派な祝電が届きました。また、来賓として(社)広島県ろうあ連盟大西理事長と広島県手話サークル連絡協議会の方が出席くださり、「ろう者はろう者を理解してくれる人が隣にいたら安心するという思いを原点にした士協会の活動に期待している。」「手話サークルで育った皆さんが今後もサークルを大事にしながら、専門的学習を積まれ士協会が発展することを願っている。」と激励のお言葉をいただきました。引き続き議事に入り、各議案も承認を得て、「手話通訳士の一人歩きではなく、“ろう者ありき”を常に忘れない集まりにしよう!」をモットーとして歩き始めました。

手話通訳士は足の裏に付いたご飯つぶ?!

 ところで、広島では手話通訳士を「足の裏に付いたご飯つぶだ」と言った人がいます。
「『手話通訳士』と掛けて、『足の裏についたまんまんつぶ』と説く、その心は『取らないと気持ち悪いが、取ったからといって食べられるわけではない。』」悔しいけれど、現実を的確に表していると思いませんか?

 手話通訳士試験が開始された年に、給料の2ケ月分を試験対策の研修会や参考図書に投じ、試験費用は親から借金をしてまでも挑んだのは、“合格したら正職員で給与倍増”なんて甘い夢からでなく、手話通訳制度確立に向けて長年取り組んできたろうあ運動の一歩なのだという熱い想いからでした。あれから15年…このままでよいのでしょうか? 次世代の人たちが夢を持って手話通訳士を目指していけるように、そして、ろう者の願いである『ポストの数ほど手話通訳を』が叶えられるように手話環境を整えていきましょう。
「『手話通訳士』と掛けて『マイナスイオン』と説く、」そのこころは『増えれば増えるほど、みんなが暮らしやすくなります。』
 『まんまんつぶ』から『マイナスイオン』になれるよう元気に歩き出した広島のメンバーを今後ともよろしくお願いします。

                        
                         BACK          NEXT
                                          戻る                  次へ
トップページへ

広島県手話通訳士協会
2003年4月から2010年5月まで会長を務めました。
             こ ん に ち は
            
                 
                               
会長 中本 智子


 
こんにちは。このたびホームページを立ち上げました。
 IT音痴の会長ではありますが、さまざまな情報を共有し、誰もが住みやすい社会づくりのために活かしたいと思いますので、ぜひみなさんもご意見・ご感想・地域情報などお寄せください。
 14名でスタートした協会も、現在では34名です。発足当時のことをご存知ない方もいらっしゃいますので、まずは、当時の『翼』(日本手話通訳士協会会報)投稿文を紹介します。