見上げる月はいつもと変わらず
 
 星と夜空を見上げるだけでは
 
 いたって平穏である
 
 ただ何も見えないだけで
 
 繰り返し来る何も変わらぬ夜

 
 剣戟を振るうこともなければ
 
 守るべき国もない
 
 目の前にある平穏が

 永久に続くことをただ祈るだけ

 
 なぜ此処にいるのか

 何をすべきなのか


 放心したようなうつろな目で世を眺め

 強さも弱さもないこの身だけ漠然とある

 見上げる月はいつもと変わらず

 星と夜空を見上げるだけでは

 いたって平穏である

 ただ変わるのはそれらを見上げる人だけ

 それ以外は何も変わることなどないのだ





 −平和な夜ー



「出撃前夜」と対になる一品。
あまり言うことはないっす。

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