☆猫被りマリュさんとお気楽バカ兄貴話

            その壱

  

  

       今思えば、こんなおバカなネタを思いついたきっかけはなんだったろう。

      最初はマリュさんのポジションってさぞやストレスたまるだろうなぁ、とか思って、陰では悪態と

      かつきまくってたりして…等と考えたのが始まりだったような。

 

 

       そこから、普段のマリュさんは実は猫被りで、本性はちゃきちゃきで口が悪くて、意外とミーハー、

      表では必死で上品な優等生を装っているものの、ひとりになる(艦長室とかで)と途端に態度が豹変

      して、「けっ、こんなこと素面でやってられるかよっ」とか言いつつ、胡坐かいて、隠しておいた酒

      でもかっくらう、なぁーんてコト想像して笑ってたりしたのだ。本性があんなだから、艦をバレルロ

      ールさせるっつー、普段の姿からは想像も出来ないほど大胆なコトもしでかしちゃうのだよー、と。

 

       んでもって、そんなお笑いな考えに火を注いだのが、48話の裏話。例のペンダントのシーン。

      あれがシナリオにはなかった、現場での捏造だと知って、「んなら、なんでもアリってことよ

      ね?」と松崎さんは開き直って妄想の暴走に拍車をかけてみたのでした(笑)

      それならいっそのこと「元カレ」設定そのものをナシにしてしまえ、と。

 

       …ということで、マリュさんのあのロケットの中身、じつは兄貴だったりするのは如何でしょう。

      兄貴がまだ「鷹」の二つ名をいただく前、空軍、宇宙軍両軍でエースパイロットとして名を馳せて

      たころ、マリュさんってば兄貴と何かしらの係りがあって、その頃から兄貴の熱烈なるファンだった

      のだ。兄貴を追っかけて軍に入り、

 

      「いつかはムウ様(笑)に自分が作った戦闘機に乗ってもらうのが夢なのー」

 

      ってことで技術仕官の道を究めていく。

 

      ところがそんなマリュさんに転機が訪れる。

      開戦、そしてザフトのモビルスーツの脅威を目の当たりにして、

 

      「いやん。いくらムウ様がMAでジン5機を落とすことのできる凄腕のパイロットだとしても、数で

      こられたらお手上げじゃない。このままじゃいつかはMSに負けちゃう。そんなのイヤっ!」

 

       そんなところへ舞い込むG開発計画。それこそ渡りに船。マリュさんてば、ちょうど第8艦隊での

      猫被り生活にも限界が近づきつつあったし、大好きなムウ様のためにGの開発スタッフを引き受けた

      のでありました。

 

      ところが、MSへの転向を密かに打診された兄貴は

 

      「なんだかなー、俺にはちょっと向いてないかもー」

 

      ってな感じで断っちゃって、それを伝え聞いたマリュさんは、

 

      「どーして? 何が気に入らないのかしら。どーしたらムウ様が興味をもってくれるかしら?」

 

      あれこれ考えた結果、

 

      「そだ、MSにもメビ・ゼロのガンバレルみたいな装備つけたらどうかしら」

 

       っつーことで、メビ・ゼロのパーツを取り寄せてみたりして。だからヘリオポリスにガンバレル

      の予備がたくさんあったんだよー(笑) も、いくら壊しても大丈夫ですってば、兄貴(笑)

 

       で、思いかげずも兄貴と同じ艦に乗ることになって、マリュさん内心大喜びだったろうなぁ。状況

      はどうあれ。だけど、実際に会ってみたら、兄貴、意外と意地が悪いし、マリュさんだって「本性が

      バレたらヤバい」事情があるし、色々と大変だわ。

      そのうえクルーぜさんはしつこいし、副官は融通が利かないし、学生たちは巻き込んじゃうし(本

      性があれでも人情家なとこは変わりないので)、厄介事は次々巻き起こるし、人知れず艦長室で暴れ

      る頻度がいや増す日々。

      それでも健気に必死で頑張るマリュさん。

 

       だけど、ついにバレちゃう時が。それも憧れのムウ様(笑)に。

 

       第8艦隊の全滅、父とも慕うハルバートン提督(ちなみに提督はマリュさんの猫被りを知っており

      ました)の死などなど、このところのストレスの大きさったら並みじゃなく、マリュさんってば砂漠

      での宴会の時、ちょびっとばかし羽目を外しすぎちゃうんだなー。そうしてよりにもよって兄貴の前

      で本性を晒しちゃうのだ。

 

       焦りに焦りまくるマリュさんに対して、兄貴はというと飄々としたもの。

      この頃の兄貴はかなりマリュさんのことを気にかけてるんだけど、まだホンキじゃないんだよね。

      初めて会ったときからマリュさんには何かしら感じるものがあって、最初のうちは

 

      「まさか一目惚れってことはないよなー あはははー」

 

      とか笑いつつ、でもそれは「恋」のような感情じゃないし、何だろう、でも何か面白れーの、ぐら

      いの軽い気持ちだったのだ。

      だから、マリュさんの本性を知って、

 

      「あぁ、俺がなんか引っかかってたのってコレだったのね」

 

      ってことで、アーマー乗りの勘ってやつも捨てたもんじゃないねぇ、って感じ。

 

       でもって、マリュさんは本性がバレたら嫌われちゃうとかって思ってたんだけど、実際の兄貴の感

      想はというと、

 

      「ますます面白いじゃん。気に入ったぜ」

 

      …なわけで(兄貴、趣味悪いよ… 笑)、

 

      「とりあえず皆には黙っといてやるから、俺と仲良くしない?」

 

       弱みを盾に時々イイコトしようと持ちかけるのだ。

       ちなみにこの時の兄貴、マリュさんが自分の熱烈なるファンだなんてこれっぽちも気付いてません。

      マリュさんも外にはそんな素振りを微塵も感じさせなかったし。実は第8艦隊に合流した際、提督か

      ら含みのあるお言葉をいただいちゃってたりもしたんだけど、「はぁ?」なばかりで、全然思いも至

      らなかったんだよねー。ここの兄貴ったらお間抜け過ぎ(苦笑)

       それで、面白いし、割と可愛いし、ナイスバディだし、気に入ったから他の奴にやるのは惜しいし、

      ちょっと手に入れちゃおうかなぁ。んで、この際、使えるものはなんでも使っちゃうよ、てなわけで、

      弱味に付け込むと言う卑怯な真似にでちゃうのだ。

       そして関係を迫られたマリュさんはというと、

 

      「嫌!」

 

      と即答。

 

      そりゃ、憧れのムウ様に抱かれるってのは願ってもないことなんだけど、でも「ホンキじゃなきゃ

      イヤ」なわけで、マリュさんにとっては当然の反応だわな。

      だがしかし、何だかんだと押し切られ、半ば強引に、半ばは成り行きな感じで、結局は美味しく頂

      かれてしまう事に(苦笑)

 

       んで、マリュさんてば実はかなりの晩熟で、兄貴とが初めてだったりしたらかなり萌えるかなーとか、

      更にバカなことも考えてたりするんだけど…(爆)無理があるかしらん。でも、萌える〜

 

       こうして不本意ながら兄貴と関係を持ってしまったマリュさんは、なんだか意固地になっちゃって、

      絶対に自分の気持ちを悟らせるものかと頑張っちゃうのであった。

 

       そして兄貴は兄貴で、ちょいと面白いからって手に入れたらば、艦長ってば相変わらず面白いし、

      アノ時もすっげぇ可愛いし、仕込み甲斐があるし(爆)、どんどん溺れてホンキになってっちゃうん

      だけど、マリュさんも実は自分に気があるなんて思ってないから、どうやって心も手に入れようかと

      思い始めた時に悩んじゃうのだ。なんたって好奇心からつい手を出しちゃったわけで、今更ホンキに

      なりました、なんて、どの面下げて言えるかってなもんです。

 

      そうして、お互い想いあっているくせに、なかなか素直に向き合えない関係が続いていくわけなの

      だな。不毛だわ(笑)

 

 

 

       …とまぁ、こんな感じで話を作っていこうかな、なんて考えてる松崎なのでした。

       とりあえず書こうかなと思ってるのは、出会いのシーン(3話)や、第8艦隊と合流したあたり

      (12話)。本編にはなかった兄貴とハル提督の会話なんか捏造したいな、とか。

      あとは初めて関係を持っちゃうくだりとか。これは21話のあたりですな。

      アラスカ編(32〜35話あたり)も外せないし、38話のブリッジキスも当然でしょう。

      そこから先はあんま考えてないんですが、ラストは勿論ハッピーエンドな方向で、速攻帰還編にな

      る予定。だって、お気楽バカな話ってのが基本ですもの。当然でしょ?

       松崎、しっかり開き直ってます(笑)

 

 

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