二次小説です。

 

サヴァイヴ1

 

不時着した所は発達した文明をもつ星だった。

少年たちはそれぞれの特技を活かしお金を稼ぎ家族のようにサヴァイヴしてゆく。

コロニーに帰るために・・・

 

シンゴはこの星からコロニーへつながる航路ででている船はなく、自分達でワープ装置の付いた

船を手に入れるしか帰る道のないことを皆に説明した。

 

ベル「でも宇宙船を買えるだけのお金をかせぐなんて・・・」

シンゴ「大丈夫この星の文明はぼくらがいたところよりだいぶすすんでいるし、宇宙船だってそん

なにめずらしいものじゃないんだよ。」

 

皆半信半疑ながらもお金を稼ぐことには賛成だった。なにはともあれ生き延びなくては・・・

メノリ「よし。みんな散って各自稼ぎ口をみつけてくるんだ。とりあえずノルマは100サヴァイヴと

する。」

ハワード「やれやれ。」

 

昨日の探索でこの星は僕たちのコロニーと交わりはなく、銀河も違うらしいことがわかった。

もしかしたら宇宙そのものも違うのかもしれない。

(なにしろ宇宙嵐の謎は最終回を迎えてもいろんな意味で解明されていない)

 

だけどまったくの別世界なのに似ている所が多々あった。

この星はひらけていて他の星とも交わりがあるらしく、いろんな人種でごったがえしているけど、

見た目が地球人タイプの宇宙人も多くいるのだ。

初めはぼくらとおなじコロニー出身者かとおもったがちがう星の生まれらしい。

おかげで僕らが歩いていても不審にはおもわれない。

こまかい違いはあるみたいだけど。

まあいろんな人種がいるからそもそも不審にはおもわれないだろうけど、

それでも自然にとけこみやすいのはありがたい。

異形の宇宙人もかなりいる。蔑まれたり忌み嫌われているものもいるようだ。

 

言葉はまったく通じないけど、お店や人で賑わうところには翻訳装置がおいてあるらしい。

僕らのところよりすすんだ文明だ。

なかには個人で所有しているものもいる。

興味あるしあれば便利だけどとりあえず不都合はない。それよりも生活費だ。

おなかがすいた。この避難シャトルの部品やコンピューター・・・いくらで売れるのかなぁ。

 

「責務は果たさないとな。」

メノリ・ヴィスコンティのすることは決まっている。ヴァイオリンの弾き語りだ。

音楽は人種を越える。楽勝だろう。メノリはそうおもっていた。

「ここらでいいだろう。」

開いたケースを目の前に置き、得意のメロディを弾きはじめた。

あの穏やかな曲が公園にひろがってゆく

 

ベルは途方に暮れていた。

一緒にいたハワードは「めんどくせーなーでもこのハワード様ならお金を稼ぐなんて楽勝さ。

向こうのほうから寄ってくるさ。

僕は僕でやるから、おまえはおまえで僕が稼げなかった時の分まで稼ぐんだぞ。」

とか言って一人で行ってしまった。

「ハァ・・・オレになにができるかなぁ。力仕事なら自信があるけど・・・」

 

ルナ「とりあえず食べ物をなんとかしないとね。」

シャアラ「そうね、もうシャトルの非常食もなくなっちゃったしね。」

チャコ「うちの高性能レーダーによるとあっちのほうからええニオイがするでぇ。」

ルナ「それはレーダーじゃないでしょ。」

シャアラ「見て、市場みたいよ。」

そこは食べ物市場だった。大賑わいでいろんな宇宙人でごったがえしている。

言葉が翻訳されてきこえるので、一見コロニーと変わりないように感じる。

「これやこれやめっちゃうまそうや。」

縞々の果物みたいなものが並んでいる。

「お嬢さんたちどうだいひとつ30サヴァイヴだよ。」

赤い顔の宇宙人が果物を割ってみせてくれた。紫色のスイカみたいだ。

「おっちゃんこのかわいいウチにめんじてまけてぇなぁ。」

「えーしょうがねえなぁ。

ほんとはダメなんだけどあんまりべっぴんさんが三人もきたから27サヴァイヴだ。

買ってけ泥棒。」

「ちょっとちょっとチャコ。私たちお金なんてもってないでしょ。」

「せやった。なあおっちゃん、とりあえず試食させてんか。」

「なんでぇ文無しかよ。貧乏人にようはねえよ。けっ、いったいった。」

 

 

 

 

 

 

「なんやねんあの態度。」

「しょうがないじゃない。まずは稼がないと。」

「ねぇ。こんな賑やかなところで働くの?なんだか怖いわ。」

「今は選り好みできないわ。なんでもやらなくちゃ。」

「でもわたし物語を書くことが得意で・・・あとはお料理とお掃除くらいしか。」

「それだけあれば十分よ。私なんて元気くらいしかないもの。」

「せやせや。あの果物のためや。身売りだってせんとな。」

「それは最し後まのせ手ん段!」

「え?」

「すいませーん。アルバイト募集してませんかー。」

 

まずはこの星をもっと知ることだ。

カオルは先をみていた。

いくら文明が栄えていても宇宙船をたやすく買えるはずがない。

他の方法も視野にいれなくては。要は帰れればいいんだ。非合法でも。

いや帰れなくとも俺になんの不都合があるっていうんだ。                  

夢をあきらめたこの俺に・・・

「とりあえず腹がへったな。」






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