愛媛の名桜 J
                      東の枝垂桜
                                〈種名・シダレザクラ〉
                             県内最大の枝垂桜
 松山方面から国道56号線を南へ進み、内子町の中心部の手前で右折して県道243号線を北進する。石畳地区の奥に地名の東は位置するが、途中に道路案内の看板があるので解りよい。
 桜樹は幹周4.66m、樹高5.5m、東西の枝張り13mで、幹には空洞があり樹勢の衰えが目立つが、枝垂桜としては県内最大木である。樹齢150年と言われているが、幹周の太さから推測して、もう少し樹齢を重ねているように見える。
 花は一重で平開せず、半開のまま鈴なりに付く。色は咲き始め少し濃い紅色で、開くと淡紅色に変わる。南側の枝は長く伸びて、崖下まで枝垂れ、花付きも良く、見上げると壮観である。北側の枝の開花が2日ほど遅れるが、その原因としては、樹勢の衰えと地表面の日照差が考えられる。
  この桜は「地域興し」の一環として採りあげられ、関係者の方々の努力により見事に成功した例である。桜鑑賞に訪れた方は、この土地が私有地であり、道路は住民の生活道であることを念頭において鑑賞して戴きたいものである。
                                 (樹木医 森本政敏)
   
【メモ】
 1.場所 喜多郡内子町石畳東
 2.平成ヘイセイ18年の満開時期 4月3日〜5日
 3.写真の撮影日 平成18年3月31日
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