知っときゃ良かった!バンドマン豆知識

音が聞こえるまで

いきなりですが、厳密な説明は避けさせて頂きます。すんません。(というか簡単な説明しか出来ませんので)

人が音を認識するまでには、まず最初に物が振動して、その振動が空気に伝わります。そして耳の鼓膜がその振動をキャッチし、鼓膜から脳に情報が伝わり、音と認識するというプロセスをたどります。

例えばドラムを叩くとします。
スティックがヘッド(打面)に当たります。
叩かれてヘッドが下に下がりますね。その後ヘッドは元に戻ろうとして上がります。ヘッドは強く張られているので惰性でこの上下の動作がしばらく続きます。
この、ヘッドが下がった時に下側の空気は押されて(圧縮されて)気圧が高くなります。逆にヘッドが上がった時下側の空気は引張られて気圧が低くなります。この気圧の高くなったり低くなったりした(密と疎)波が空気の振動です。

この振動(気圧の変化)が1秒間に何回起こるかで音の高さが決まります。

例えばギターをチューニングする時の基準になる5弦開放のAの音は440Hzですが、これは1秒間に440回振動しているということを示しています。

また、この空気の圧力変化量を音圧といいます。

音を出すと言うことは気圧の変化を作り出しているということです。これはバンドのサウンド作りに深く関わりますので常に意識して欲しいと思います。
このことはどういうときに役立つかと言うと、複数の音がぶつかって抜けが悪くなることがありますが、解決する為には重なる帯域をずらしてやる事で対処できる、という考え方を導き出せるのです。
例えばバスドラムとベースの音が重なって、その音の時だけバスドラムまたはベースが引込んでしまう時には、バスドラムのチューニングを変えたり、ベースの音の重なっている帯域から少しずらしたとこをEQでブーストしてやるといった方法で対処できるということです。また、倍音の部分を上げてやることで抜けが良くなることもあります。

余談ですが、水や金属でも音は伝わります。 真空では振動を伝える物がないので音は伝わりません。 中が真空になっているペア硝子の窓が遮音・断熱に優れているのは空気と言う媒質がないからなのです。


ホーム