それからの一週間は静かだった。
なんとか笑おうとはするものの、脱力感と、また無駄になるのかもしれないという恐怖感で、
楽しい食卓の笑いも途絶えていた。
星「やっぱりショックじゃったんじゃのう。
なんとかしてやれんかい三毛しゃん。」
三「ニャアオーン。」
星「おや。三毛しゃんが鳴き声をあげるなんて珍しいね。」
星ばあさんの足元にすりつく三毛さん。
温泉宿の水撒きをするアダム。
簡単な仕事ができるようになってから、これはアダムに任された毎日の大切な仕事だった。
ア「あ、いらっしゃーい。」
「元気にやっているようだな。」
「アルドゥラムギェット。」
ア「お父さん、お母さん。」
ふたりの胸に抱きつくアダム。
ル「もう、アダムの子守は終わりですか?」
「ええ。」
「あなた達が故郷へ帰る為のお金を貯めて宇宙船を手に入れたという話を聞きまして。」
「それならもうこの子の務めも終えるのにちょうどいい区切りかと思いまして。」
「頑張ったな。アルドゥラムギェット。」
ア「うん。」
父親に頭をなでられてうれしそうなアダム。
ル「それが・・・」
「どうかしましたか?」