団「騒ぎは聞きました。

  あなたは遠い東の森にて永住することを命じます。」

ハ「でも、先に剣を抜いたのも、ベルを殺したのも奴等だ。」

団「どちらがより悪いということはありません。

  罪は罪です。

  このような事が2度と起こらないよう、ヴィスコンティ家の者と、関わることを永遠に禁じます。」

ハ「じゃあメノリとももう・・・」

団「生涯会うことは許されません。」

 

その知らせにメノリは涙を流して悲しみ、シスターに訴えた。

シスターは心を動かされ、大司教にコンタクトをとり、大司教はハワードに、

シスターはメノリにコンタクトをとり、

その夜、メノリとハワードの3度目の逢瀬が交わされた。

 

シャ「いよいよベッドシーンだわ。」

ル「シャアラ・・・そんなのまでいれたのね・・・」

ア「それ、なあに?」

舞台袖でドキドキしながら見守るふたり。

 

メ「私は幸せだ、いつまでもこの時が続いて欲しい。」

ハ「僕もだメノリ。この星がなくなっても君を愛しているよ。」

ライトの消えた舞台の闇の中で、体を重ねるふたり。

 

ボカッ

「いてっ。」

 

ル「?変な音がしたわね。」

シャ「まさか、ハワードったら、メノリに変なことしようとしたのかしら・・・」

ル「ハワードが?この舞台で?まさかぁ。」

笑うルナ。

シャ「そうね。ハワードにそんな度胸があるはずないわね。」

 

ベ「散々な言われようだね。」

カ「そうだな。」

同情する出番の終わったふたり。

 

ハ「朝だ。小鳥のさえずりが聞こえる。」

メ「違う。あれは夜鳥の鳴き声だ。」

ハ「遠い東の空には、もう朝日が昇ろうとしている。

  僕はすぐにでもここを立ち去らないと、死が迎えにくるだろう。」

朝日の光を見つめるふたり。

ハ「だがそれでも良い。

  朝日は宇宙船の輝きだ。

  鳥の声も夜行性のものだ。

  この場に留まることこそ僕の望みだ。」

はねのけるメノリ。

メ「いや朝だ。あれはまぎれもなく小鳥のさえずり・・・

  私の聞き間違いだった。

  立ち去れ。」

悲しみに暮れながら、ハワードは東の森へと消えていった。




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