昨日と同じルイの家の前でつったっているカオル。
「おまえさん昨日の・・・」
あのおじいさんがでてきた。
まっすぐに頭を下げる。
「そうかい。同じ星系から・・・
しかも昔のあの子を知っておるのかい・・・」
「ルイはどうやってこの星にきたんですか?
それにどうして昔の記憶をなくしてるんですか?」
「ワシも昔は宇宙船のパイロットをやっておった。
飛びぬけて優秀ではなかったが、まあそれなりにな。
何年も前にワシの操縦する宇宙船でばあさんと小旅行中に、虚空を漂っているあのこを拾ったんじゃよ。
それだけじゃ・・・」
「そんな、偶然・・・」
「宇宙に偶然などない。
あるべきことがあって、出会うべき人に必ず出会う。
どんな低い可能性にみえてもな。」
お茶をすする。
「・・・お前さんが現れたのも、必然なんじゃろう・・・」
少しさびしそうな顔をするおじいさん。
「ルイは・・・」
「ちょっと病院にいっておる。
帰ってきたらおまえさんに会いに行くように伝えるよ。」
お礼を言ってルイの家を後にするカオル。