「いただきまーす。」

ア「いただきまーす。」

メ「アダムの分もあるのか?」

ル「うん。星おばあさんに言ったら、子供一人分くらいどうってことないって。」

シ「口は厳しいけど、優しい所もあるんだね。」

ル「その分働けばいいって。」

シ「・・・やっぱり年寄りはしっかりしてるよ。」

ル「ホラ、こうやって・・・お箸を使って食べるのよ。」

ア「お箸?」

チ「そうや。こうやって・・・こう・・・慣れるまでは難しいかもしれへんなあ。」

シ「ハワードなんて今だにフォークとスプーンだもんね。」

ハ「高貴な身分のものはフォークにナイフにスプーンを使うんだ。」

メ「郷に入っては郷に従え。」

ハ「僕には僕のやり方があるんだ。」

ア「これおいしいー。」

ル「良かったわね、アダム。それはこの街の名物のトビハネのお肉よ。感謝して食べようね。」

シャ「ところでハワード。気になったんだけど、その大きな袋は?虫を探すってでていったけど。」

ハ「ああ、これ全部ブリキ虫だ。穴場をみつけたんだ。」

シ「へえーー。」

シャ「きゃあー。それ全部?食卓にもってこないでよ。」

ハ「なに言ってるんだ。これが全部サヴァイヴになるんだぜ。

お前はほんとにブリキ虫が苦手だな。」

シャ「は、はやくサヴァイヴに変えてきてよ。逃げ出したらどうするの。」

ハ「せっかくの戦利品なんだ。しばらく手元においてからだ。」

カ「何体いるんだ?」

ハ「さあ?150までは数えたけど・・・300くらいじゃないか?」

メ「そんなに捕まえたのか。」

シ「黄金のブリキ虫はいるのかな?」

ハ「アイツはなあ、なかなか見つからないぜ。

きっと誰にも見つかったことがないくらい貴重なんだ。

昨日 読んだ本によると持っていく所に持っていけば、100万を超える値がつくらしいぜ。

なあカオル?」

カ「ああ、だがそれだけ希少種なんだ。一人で見つけるには、強運が必要だな。」

ハ「僕は日頃の行いがいいから、実力で見つけてみせるさ。」

ベ「俺はハワードの運なら見つけられる気がするよ。」

ル「私も。」

シャ「私もー。」

シ「僕も。」

ハ「なんだと。お前ら僕のことを一体どういうふうにおもってるんだ。」

メ「不本意だが私もそんな気がするな。お前は運だけはあるからな。」

ア「僕もー。」

ハ「お前ら・・・アダムまで・・・」

 

「アハハハハ・・・」

星「今日も騒々しい食卓じゃて。」

迷惑そうな顔をしながらも、その言葉は優しいものだった。

 

メ「どうする?このコ。もう夜も遅くなるぞ。」

ル「そうねえ。」

ア「泊まる、泊まる。」

星「夜は子供には危なすぎるて。今日は泊まってゆくがええて。」

ル「いいんですか?」

星「かまやせん。そのかわりいつも以上に働いてもらうわい。」

ル「ありがとうございます。」

ア「わーい。お泊りお泊り。」

体中で喜びを表すアダム。





       



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