あれから一月が過ぎた。
メノリはシオンと合奏の練習をしている。
メ「違う。もう少しゆっくり、優しく、私に合わせようとしないで、自分の感覚で覚えるんだ。」
シオ「うん。」
一月前。
メ「なあ、シオンもう一度やってみないか?」
シオ「なにを?」
メ「演奏だ。」
シオ「その話はもう・・・」
メ「私の演奏の合間に伴奏という形でいいじゃないか。」
シオ「僕はもう諦めたんだ。」
メ「シオン。」
シオ「・・・」
メ「お前がなんといっても、お前の心は諦めがついているようには見えなかったぞ。」
シオ「でも団長が諦めろって・・・」
メ「団長の許可は私が得た。やってみよう。シオン。」
「で、あの状況ってわけか。」
フィオ「ああ、おかげでおれとの練習はそっちのけってわけさ。公演も近いのに掛け持ちなんて・・・」
「ははは、お前も災難だな。」
フィオ「ああ、ネタ合わせが・・・」
うなだれた気持ちを両手で頭をかかえて表現する相方のフィオ。
舞台の相方をふと見上げる。
「でもあんなに真剣なシオンは初めて見たよ。」
チ「で、今はなんぼあるんや?」
ル「全部で55万サヴァイヴあるわ。」
チ「ぎょうさん貯めたなあ。」
ル「ええ、みんなのおかげよ。」
ハ「僕がブルーメタルの在処を探しあてたのもおおきかったろ?」
チ「ガラクタの集まりやったけど、それでも18万の高値がついたな。ようやったで。ハワードと・・・」
ハ「ブルキンだ。」
シャ「すっかり懐いたわね。」
ア「糸がなくてもハワードの側からはなれないもんね。」
チ「心はない機械ってゆうてたけどなあ。
けったいなやつやなあ。」
ハ「僕のまっすぐな愛が通じたのさ。」
シャ「いつも一緒にいたもんねえ。」
ハ「シャアラも怖がらなくなったじゃないか。」
シャ「ブルキンは別よ。」
「あはは・・・」
チ「せやけど宇宙船にはまだたりんなあ。」
ル「でもこのまま少しずつ貯金していけば、いつかは買えるはずよ。」
ハ「そしたらいつかは・・・」
シャ「コロニーに帰れるのね。」
ル「もうすぐメノリの楽団スターホールが公演をするから・・・」
ハ「そしたらサヴァイヴがたんまりとはいってくるってわけだ。」
シャ「ハワード、よだれ・・・」
ル「今日はみんなでスターホールのチケットをフェアリーレイクのみんなに捌くわよ。」
「オーー。」