パフパフパフ

 

ドンドンドン

 

派手な音と共に、スターホールの第24回公演が開幕した。

ハ「へーこんなに集まったのか。」

チ「8000・・・いや9000・・・」

シ「一万人いるかもね。」

ハ「一万!そんなトコでメノリはやるのか。アイツ緊張してないだろうな?」

チ「メノリなら大丈夫や。コロニーでも大勢の観客の前で何十回も演っとったっていうてたし。」

ル「ハワードは心配してるのよね。」

ハ「ぼ、ぼかぁ心配なんてしてないさ。」

シャ「ふふっ。」

ア「あ、始まるよ。」

 

団「皆様ご来場真にありがとうございます。

 今日はしばし仕事のことを忘れて、未来ある若人達の輝く様を存分にご堪能下さい。では。」

団長が深々とお辞儀をした後、手を挙げると楽団の軽やかな音楽がはじまった。

ア「メノリはどこ?」

シャ「まだみたいよ。」

ル「メノリはね、プログラムの最後から3番目だから、もうちょっと先ね。」

ハ「ベルのやつはこれないのかよ。」

ル「今日ははやめにあがらせてもらって必ず後から行くって。」

シ「せっかくのメノリの初舞台なのにね。」

カ「仕事なら仕方ないさ。」

シャ「ベルならメノリの出番には絶対間に合わせるわよ。」

ハ「ひーっひっひっひー。」

シ「なんだよハワード、おかしな声だして。」

ハ「なんだお前らせっかくの舞台なんだ、ちゃんとみろよ。

 アイツラの漫才がくだらなっくってさあ。」

ル「面白い漫才じゃない。」

ハ「僕だったらもっとうまくボケるぜ。」

シャ「そ、それは・・・」

シャアラとシンゴの眼鏡が光る。

シ(ハワードのは天然ボケだよ?)

チ「あのコ、見たときあるなあ。」

ハ「前メノリにゴメンって謝ってたぜ。

 またアイツがなにかいったんだな。アイツの相手は骨が折れるよなあ。」

シャ「ハワード・・・それは・・・やきもち?」

ハ「なんでそうなるんだよ。」

ア「あっ次は曲芸だって。」

「えーでは、念力による空中浮遊に挑戦させて頂きます。

どなたかお客様でのご協力をお願いします。」

ア「はいっ。」

アダムが元気よく手を挙げる。

「おお、ではそちらの元気な男の子とオレンジの服のお母様。」

ル「わたしぃ?」

「お願いします、舞台のほうへどうぞ。」

ア「は〜い。」

ル「私アダムのお母様じゃないんだけどなあ。」

チ「今はルナが保護者やがな。」

シャ「ルナ頑張って。」

ル「う〜ん、よーし頑張るかあ。」

右手でガッツポーズをするルナ。

 

舞台裏・・・。

メ「シオン大丈夫か?」

シ「大丈夫。ちょっと緊張してるだけだよ。

 メノリは緊張しないんだね。」

目を閉じて静かに息を吐く。

メ「心を静かに落ち着けるだけだ。」

シ「うん。」

 







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