一日の仕事が終わり、いつもの少し遅い夕食。
ハ「あ、おまえそれ、僕が食べようと思ってたオカズ・・・」
シ「はやいもの勝ちに決まってるだろ。」
ハ「ちぇっ。」
シャ「静かに食べましょうよー。」
諦めて手近なオカズに箸をのばす。
ハ「ところでメノリぃ。
こないだの公演の手当てはいくらだったんだ?」
メ「1万サヴァイヴだ。」
ハ「なんだよ。1万〜〜?あれだけ人を集めたのに、なあブルキン。」
メ「個人の割り当てはそれくらいのものだ。
それでも特別に多くもらったんだ。」
ハ「でもなあ〜。1万かあ。」
オカズをこねくり回す。
シャ「ハワード、お行儀悪いわよ。」
メ「1万サヴァイヴの価値を本当にわかっているのか?」
ハ「わかってるさ。皆で豪華でおいしい食事が5回はできる。」
チ「なんもわかってへんなあ。」
ハ「なにー。」
ベ「今どれくらいあるの?」
シャ「アダムはちょっと向こうに行ってようねー。」
ア「どうしてー?」
シャ「ちょっと難しい話なのよ。」
ア「ふ〜ん。」
シャアラに手を引かれて席を外す。
ル「だいたい60万・・・ない・・・くらい・・・」
カ「宇宙船の見積もりは?」
シ「1000万だよ。」
カ「1000万か・・・」
シ「あ、でも余裕と安全性を高めるためにもあと200万くらいあると助かるけど。」
ドン。
ハワードがテーブルを叩く。
ハ「おいおい、それじゃ僕達いったいいつになったら帰れるんだよ?」
シ「だから、あと20倍頑張れば・・・」
ハ「ふざけんな。こんなに苦労して、あと20倍も頑張れってのかよ。」
ベ「ないものはないんだから、しょうがないよ。このまま頑張っていけばいつかは帰れるさ。」
シ「このままここで暮らすかい?」
チ「おいおい、シンゴぉ。」
ハ「そうだそれがいい。そうしようぜ。」
ベ「ハワード。」
ル「コロニーに・・・」
ハ「なに?」
ル「コロニーへ帰るのは諦めるの?」
ハ「そ、それは・・・」
その言葉に勢いを失いため息をついて、ガックリと席に座るハワード。
カ「俺が今追っている獲物を捕まえれば100万に届く。」
シ「それでも100万か・・・」
皆の言葉が止まってしまった。
メ「・・・私に・・・」
ル「なあに?メノリ。」