残された大いなる木の面々。
メノリの置いていった、サヴァイヴの山を見つめるシンゴ。
チ「ハワードも帰ってきいへんなあ。」
シ「ねえ、僕らちょっと言いすぎたんじゃない。」
シャ「あれくらい言って当然よ。」
ル「・・・」
シ「だって考えてみなよ。
僕らがみんなで一生懸命稼いだサヴァイヴよりも、メノリはひとりであの短期間で貯めたんだよ。」
腕組みして冷静に意見を聞くチャコ。
シ「きっと僕らでは想像もつかないような思いをして稼いできてくれたんだよ。」
うなずくチャコ。
シ「いじめとか。」
シャ「いじめ・・・」
シャアラの脳裏の辛い思い出が蘇る。
シ「ひとりぼっちとか。」
ル「ひとり・・・ぼっち・・・」
ルナの胸に過去の思い出が針のように突き刺さる。
シ「それも全部僕らみんなの為じゃないか。」
チ「メノリは今、まいってんのや。
正しい悪いで判断せんと、ウチラで受け止めてやろうやないか。」
ベ「うん、それが仲間だ。」
自分の両頬を叩くルナ。
ル「・・・私達が子供だったわ。メノリに謝らなくっちゃ。カオル、ふたりを迎えにいきましょう。」
カ「ああ。」
ベ「それならみんなでいこう。」
シャ「ええ。」
玄関口が開く。
ハ「よっ。」
シャ「ハワード。」
ル「メノリは?」
ハ「連れて帰ったぜ。ほらみんなに謝るんだろ。」
メノリがはいってくる。
髪もお化粧も服もボロボロだ。
メ「あ・・・うん・・・」
ル「メノリ・・・」
シャ「その・・・」
「ゴメンなさい。」
3にんの言葉が重なる。
顔を見合わせた後抱き合う3人組。
シャ「ゴメンね。メノリの気持ちも考えず。」
メ「いや、私こそ・・・」
ル「おもいっきりぶっちゃったね。ゴメンねメノリ。」
メ「いや、これくらい・・・もっとひどいこともふつーに・・・」
シャ「や、やっぱりそんなに大変なとこなの?」
メ「いや、楽しいことや驚くこともいっぱいあって・・・」
ル「聞かせてよ、メノリ。」
シャ「その話は湯船で温まりながらしましょうよ。」
メ「そうだな。久しぶりだからな。」
キャッキャッと以前のように笑いあう3人。
ハ「やれやれ。」
メ「その前に・・・ハワード。」
ハ「なんだよ。」
メ「お前も一緒に入るか?今なら許してやるぞ。」
ル シャ(ええ!?)
ギャグ顔のルナとシャアラ。
ハ「い?え・・・僕は・・・・・・」
予想外の質問にとまどうはわーど。
ふっと笑うメノリ。
メ「残念時間切れだ。」
ハ「え・・・そんな。」
歩いていくメノリは振り返ると遠くから、ハワードにこぶしを突き上げて叫んだ。
メ「決める時に決めないと、いい女は落とせないぞー。」