「いつまでやってんだー。」

「さっさと決めちまえー。」

「ボブー。おまえそれでもサイボーグかあ。」

ボ「こ、この野郎・・・勝手なこといいやがってえ。」

あれからずっとふたりは組み合ったままだ。

ボ「ぐぬぬぬぬうう・・・。」

ボブはいよいよ力をアップさせてきた。

ベルのほうがおされぎみだ。

ボ「ふへっへっへえ。スタミナでサイボーグに勝てるもんかあ。」

ボブのごり押しにベルの体が支えきれなくなってきた。

ベ「俺は・・・絶対に・・・負けるわけには・・・」

ボ「おっおっおっ?」

ベ「いかないっんだあ。」

ボ「この力馬鹿やろおう。」

泣きそうな声を出すボブ。

しゅー

ボ「お?」

ボブの体から煙がでてきた。

ジ「ボブ。なにやってんだい。

  機械がヒートしてるんだよ。

  押してばっかりじゃなくたまには引いてみな。」

ボ「ちっくしょう。」

ベルの手を振り放す。

ボ「俺は素早さにも自信があるんだぜ。」

エアシューズのスイッチを入れる。

しかしベルは立ち上がるとかまわず、またボブに力勝負を挑む。

さっきと同じ体勢で組み合うふたり。

ボ「この・・・おおバカヤローー。」

仕方なく力をいれるボブ。

体のあちこちから変な音が聞こえる。

ベルの顔は真っ赤だが、ボブは体全体が赤くなってきた。

ボ「ちくしょうっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まいったあー俺の負けだあー。

だからもう手を離してくれー。」

レ「おーっと、ボブ選手降参です。

 ベル選手決勝進出――っ。」

カンカンカンカーン

 

カ「大丈夫か?」

ベ「うん。」

カ「なぜ、あんなに真正面からぶつかったんだ。

 もう少しかわしながらでもベルなら戦えたはずだ。」

ベ「うん。」

カ「まあ、俺が勝てばさっきのが実質最後の試合だからな。」

ベ「頼むよ。カオル。」

カ「ああ。」

次の自分の試合に向かうカオル。

 

ジ「たく。なにやってんだい。あんな子供に。」

ボ「ちくしょう、あの筋肉馬鹿め。」

ジ「結局20万ポッチかい。」

ボ「あ、おいそれは俺の金だ。

 あちこちいかれちまったから、メンテナンス代にしねえと。」

ジ「それじゃ何の為に大会にでたんだい。」

ボ「ちくしょう、あの細目の野郎。覚えてやがれ。」




 


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