大いなる木のヤドリギノヘヤに駆け込むふたり。
ヤドリギノヘヤはお湯にのぼせたお客が熱を冷ますところで普段はあまり使われていない。
カ「ルナッ。」
シ「新しい水持ってきたよ。」
チ「ああ、ご苦労さんシンゴ。」
部屋の隅でルナが寝ている。
「・・・ハアッ・・・ハァッ・・・ハッ・・・」
息も苦しそうで見ていられない。
カ「一体どうしたんだ?」
チ「それがやなあ、昼過ぎから突然苦しみだして・・・ずーっとあのままなんや。」
ア「ルナァ。」
アダムも心配そうに傍で見守っている。
カ「原因はわからないのか?」
チ「ウチのセンサーではわからへん。
でも確かにルナの体の中に異常がおきとるみたいや。」
ア「ルナァ、しっかりしてよ。」
チ「今シャアラとハワードが医者を呼びにいっとる。
迎えにいってくれんか?」
カ「わかった。」
、もう一度大いなる木の玄関に向かう。
ハ「こっちだ。」
シャ「お願いします。ルナを、ルナを助けて下さい。」
医者「わかっとる、わかっとる。」
ハワードとシャアラに連れられてやってきたのはヤギのような顔をしたツノをはやした異星人だった。
カ「ハワード、シャアラ。」
ハ「おお、カオル。」
シャアラ「カオル、ルナが、ルナが。」
カ「わかってる。こっちだ、先生。」
医「おお、わかっとる、わかっとる。」
苦しむルナを診る、ヤギの先生とチャコ。
シ「大丈夫なの?あの人。」
ハ「星ばあさんが言うにはこの街一の名医らしいぜ。」
シャ「でも、街の人の噂では、やぶ医者っていう話もあるみたい・・・」
シ「ええ?そんなので大丈夫なの?」
カ「ルナ・・・」
チャコが部屋のふすまを開ける。
お医者さんもでてきた。
医「あっちで話をしようか。」