シャ「みんなそろったところだし、お昼ご飯にしましょう。」

ル「そうね。」

お弁当を広げる。

シャ「さあ召し上がれ。」

「いただきまーす。」

チ「うまそうや、うまそうや。」

ファ「それじゃあ、ご相伴に預からせてもらうよ。」

ポ「手作り弁当なんて何十年ぶりかのう。」

シオ「メノリの作ったのはどれ?」

メ「この、おにぎりと、卵焼きと・・・」

ハ「しょうがない。僕が食べてやるよ。」

ア「あ、ずるいよハワード。」

シオ「僕が食べる。」

メ「お前たち落ち着いて食べないか。」

フィ「ルナさんはどれを作られたんですか?」

ル「この海苔のおにぎりと、サラダとウインナーね。」

フィ「じゃあ・・・」

カ「この、昆布巻きは俺が作ったんだ。」

フィ「・・・じゃあそれを・・・」

その隙にベルが涼しい顔でおにぎりをつまむ。

ベ「うん。とってもおいしいよ。」

ル「ありがとう、ベル。」

シャ「ベル。私のサンドイッチも食べてね。」

シ「みんなめまぐるしいねえ。

  よっぽどお腹がすいてたんだね。」

ゆっくりハムを口に運ぶシンゴ。

ジュースを飲みながら半分あきれたような薄目で状況を見守るチャコ。

チ(壮絶な戦いが繰り広げられとるなあ。)

 

 

 

ポ「・・・ところで宇宙船のことなんじゃが・・・」

ル「シンゴから聞きました。

  でも私達の貯金はまだ、宇宙船を買える十分な額に足りてないと思います。」

ポ「しかし、宇宙船を改造するにも時間がかかる。

  作り始めておいたほうが、何かと都合が良いじゃろう。」

ル「でも・・・」

ポ「見込める収入もあるんじゃろう。

  それに・・・お前さんたちは信用できそうじゃ。」

ハ「うん。見る目があるなじいさん。」

ファ「親父・・・」

ポ「歳をとればどういう人間かくらいはわかるようになるわい。」

ル「でも・・・」

ポ「後はお前さんたちがワシらを信用できるかじゃ。」

ル「それは・・・」

ポ「ああ、今結論をださんでもええ。

  ゆっくり考えれば良いことじゃ。大金じゃしな。」

ル「すみません。ありがとうございます。」

ポ「さて、わしらも泳ぐか。」

ファ「ぽっくりいかないように気をつけてくれよ。」

ポルトさんの怒り声が飛ぶ。

 

シオ「宇宙船・・・」

メ「ああ。」

シオ「やっぱり帰るの?」

メ「うん。」

シオ「そうだよね。頑張ってたもんね。」

メ「みんなのおかげだ。」

シオ「もう会えなくなるのかな。」

メ「・・・・・・」

アダムが顔を出す。

ア「大丈夫だよ。僕のお父さん、お母さんが、色んな星との交流を結ぶ仕事をしてるんだ。」

メ「アダム。」

シオ「本当?でもどこにあるかわからないほど遠いんだろ。」

ア「大丈夫。僕はいつかのその日の為にメノリ達の言葉を覚えたんだよ。」




前ページ     次ページ


戻る