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広島県手話通訳士協会
初出です

昔、10年近い昔のことです。ある障害児の施設の父兄会に関わったことがあります。集まった
母さん方の中にそばに寄っただけでも、私までどよよォ〜んと暗い気持ちになってしまいそうな暗いオーラを感じさせるおかあさんがおられました。「何だか、めちゃめちゃ暗い感じの人だなー、寒ー!」と思ったのを覚えています。

 その後、一年ぐらい後にまた、同じ父兄会のお手伝いをすることがありました。議長をつとめておられるおかあさんは、明るくはきはきと会を進められ、父兄会は和やかで楽しく、私まで楽しかったです。議長を務められているお母さんに見覚えがあるので、「誰だったかな?」で、ビックリ! まるで別人のような、あの暗いオーラのおかあさんです。

 何回か続けて通ううちに小耳にはさんでわかったことは、そのお母さんは施設にお子さんを入れるまでは、一人で頑張ってこられたということです。友だちからも遠ざかり、自分の苦しみは誰にもわからないと孤独な心でおられたのが、この施設の父兄会で、同じ境遇のお母さん方に会い、心を開いて話し合う仲間を見つけられ、その方本来の性格の明るさ大らかさを取り戻されたということがわかりました。

 一人の人間があんなに変わることができるなんて、「わかってくれる、仲間がいる」と、思えることはすごいことなんだ!!

 忘れられない大切な思い出です。
                                 わたしは、お花


仲間がいる、
        わかってもらえる!!
                 
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