8月の初め頃、ちょっと歩いてみよう…という気持ちが起きて、日が落ちて暗くなった近所の道を歩いてみた。思ったより夜風が涼しい。心地よい。
 歩き始めの頃は、何故か、よくつまずいた。つま先を高く上げて次の一歩を踏み出すように意識すると、つまずきは減った。歩くことを続けていると、だんだんと楽しくなり、歩き終えた後の達成感と爽快感は容易には手放せないものとなる。夕方から夜にかけての道を、ちょうど1時間、あれから毎日歩いて10月になった。

9月下旬のシルバーウィークは、デジカメを片手に昼間の街を歩いた。あまのじゃくの私は「いかにも広島」という景色には触手が伸びず、「これどこ?」という風景ばかり撮影して歩いた。会の友人には「何だか“しょーもない” 景色ね」とからかわれる。
 「そうかなぁ。私はこの景色、好きよ」「そうぉ? ま、わかる気もするけどね」
 “しょーもない”けど、けっこう“素敵な風景”。「これを県士協会のホームページに上げるぞ」と想像すると楽しくなる。
 家に戻って、撮影した写真を3〜4枚、早速、新しい原稿とともに編集。翌日、事務所から、さあ、サイトへ転送!
 ところが、え? 転送できない! どうして…? プロバイダーに問い合わせると、「ホームページの容量いっぱいですよ」と。写真が重かった?「じゃあ、どうすれば…?」と訊きかけて、電話対応してくれている担当者の後ろで何本もの電話が鳴り響く音が聞こえる。わー、なんて忙しそう。「ありがとうございました。やり直してみます」と受話器を置く。

また、つまずいた。ホームページのことなんてさっぱりわからない素人から始めて、つまずいてばかり。けれども、これまでも何とかなってきたので、これからも何とかなる。ふしぎなことに、つまずく度、少しずつホームページのことがわかるようにもなってきた。だから、つまずいたら、「あ、私、今、成長の機会をもらってる」と、むしろ感謝しなくちゃ、ね!  そう考えると、へこんだ気持ちも少し上を向く。
 その後、デジカメで撮影した写真の質をあまり落とさず、軽くする方法を知った。「サイトへ転送する」ということの基本中の基本の意味を、この時期になってやっと知った。上がらなかった写真が上がった。


 歩いて、歩いて、つまずいて…。
 ホームページを立ち上げて、もうすぐ1年。
 ささやかで、少々自己満足に終わっているかな?とも感じるホームページ。

  けれども、これからもう少し上手くなる。
 会員の気持ちが伝わるホームページにする。
 つまずく度に、新しい気持ちが湧いてきて、だから、また歩き始める。
                                
                               (S)

                                                                         

 BACK          NEXT
      戻る                 次へ
初出です
歩いて、歩いて、つまずいて…
〜ホームページ、もうすぐ1年〜
日々雑感トップへ

広島県手話通訳士協会