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「県知事選挙の政見放送に
手話通訳を付けて見る」取り組み
広島県手話通訳士協会
初出です

 
 11月8日、広島県知事選挙が終わった。16年間の藤田県政が終わり,新県知事による県政が始まる。

 
 選挙告示以後に、毎回の事で、県選挙管理委員会から、ろうあ連盟に政見放送ビデオが送られてきた。
今年は,衆議院総選挙のTV政見放送に手話通訳が法的につくようになった。しかし,地方自治体の県知事選挙にはまだ,法的改正がされていない。
 
 振り返ってみると,ろうあ者の参政権保障運動が,公的保障としての手話通訳制度の始まりの復権運動の始まりであった。立会演説会で、やっと公費で手話通訳費用を負担して貰い、参政権保障が確立したと思いきや、公職選挙法の改悪で立会演説会が廃止になり、テレビ政見放送に変わった。すぐに、政見放送に手話通訳をつける運動を,国や県の選挙の度に始めた。自分たちでテレビを録画し、ろう団体が主催で通訳者やサークル員も協力し、テレビの横で手話通訳をボランティアで行って、皆で見たものだった。それが、何年後かに、ビデオの録画を県選挙管理委員会が行い、県内のろうあ協会に郵送してくれることになって、現在に至っている。

 途中で、通訳者に謝礼を支払いその領収書を選管に提示し、必要経費を負担して貰うことで公的保障を実現しようという方法も考えた。しかし、公費負担はビデオ郵送代まで。通訳者費用は無理だったが、反対に今はろうあ協会が、通訳費用を支払わなければ通訳して貰えない地域も出てきて、運動の本末転倒状況になっている。

 そういう状況と、国政選挙テレビ政見放送の通訳は手話通訳士で担うことを、今年広島県としても経験したので、広島県手話通訳士協会として今後の事も考え、学習を兼ね、県知事選挙「政見放送に手話通訳をつけて見るための学習会」を行った。県ろうあ連盟の理事さんお2人も参加してくださり、在り方や技術の研鑽のために貴重な意見をいただいた。

 今後の国政選挙や、地方自治体の選挙での政見放送に取り組める体制はできたと考える。選挙の通訳は、日本手話通訳士協会主催の研修会修了者が条件である。広島の地元でも経験しながら、技術を磨いていきたい。

 
 手話通訳士のみなさん、政見放送担当者研修会(日本手話通訳士協会主催)に積極的に参加ください。
                         事務局

 

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